抄録
鉱物は地球上で採取し研究されて定義された結晶質で、水惑星の三物質状態圏で安定的に肉眼的に大きく結晶成長した環境が形成条件であることを示す。世界中で物質同定できる手段としてX線・電子線法による鉱物確認法が確立し、地球上環境で大結晶間からミクロな固相まで鉱物決定が行われている。地球外の月面・隕石(月・火星・小惑星)の固体試料を.同定するに当たって、地球上の全圏的な結晶の同定データを確認して研究が進められている。それは汎用的な鉱物同定法の利用であって、地球外の形成環境まではすべて前提にしたデータではないので、今後の様々な地球外試料の解釈に重要な問題点である。創成期から不安定な主に固体圏の表面では、全圏的三状態循環圏を基本的に欠けた不安定的な成長条件なので、様々な動的に形成された固相成長(鉱物的相含有)が形成され、地球的な大鉱物相(地球の特異性)の組み合わせだけで解明できないことを示している。