日本鉱物科学会年会講演要旨集
日本鉱物科学会 2013年年会
セッションID: S1-05
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S1:火成作用と流体
ケイ酸塩メルト(ガラス)における炭酸塩の化学種:ab initio計算と NMR測定からの新しい知見
*薛 献宇神崎 正美
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抄録

CO2のケイ酸塩メルト/ガラスの性質へ及ぼす効果を理解するには、その溶解機構の解明が必要不可欠である。CO2は、分子CO2 と炭酸塩イオン(CO32) の形でメルト中に溶け込んでいることが知られている。しかし、CO32 はどのようにメルト構造に取り込まれているのか、ネットワーク構造へどのような影響をもたらすかは良く分かっていない。本研究ではab initio計算(振動周波数、13C化学シフトテンソル)及びのCO2を含む異なったケイ酸塩組成の急冷ガラスの多核種NMR測定を行なった。計算から、振動周波数と13C化学シフトテンソルは共にCO32-の局所構造に敏感であるが分かった。実験データは、CO32は重合度の低いメルトでは主にネットワークと繋がっていないfree CO32として重合度の高い組成では2つのSi/AlとつながるネットワークCO32 として存在することを示唆する。

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© 2013 日本鉱物科学会
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