日本鉱物科学会年会講演要旨集
日本鉱物科学会 2013年年会
セッションID: S1-06
会議情報

S1:火成作用と流体
噴火様式の推移を記録する石基ナノライト
*無盡 真弓中村 美千彦
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録
新燃岳2011年のサブプリニー式噴火,ブルカノ式噴火の急冷した軽石中に,ナノライトが晶出していることを発見した.ブルカノ式噴火軽石と本質溶岩片中には輝石と斜長石のナノライトが見られるが,より高速なマグマの上昇によって引き起こされると考えられるサブプリニー式噴火の軽石中には,斜長石のナノライトはなく,輝石のナノライトのみが晶出していることが明らかになった.マイクロライトの結晶度・数密度は噴火様式に関係なくほぼ同じであった.このことは,ナノライトの有無や鉱物種,数密度が,マイクロライトでは区別できない,地表付近でのわずかなマグマの脱水状態(減圧速度)の違いを敏感に反映していることを示している.
著者関連情報
© 2013 日本鉱物科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top