日本鉱物科学会年会講演要旨集
日本鉱物科学会 2013年年会
セッションID: R1-P19
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R1:鉱物記載・分析評価
佐賀県玄海町日の出松産玄武岩中の希土類リン酸塩鉱物
*菖蒲 彩香上原 誠一郎
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抄録
希土類リン酸塩鉱物のラブドフェン(rhabdophane; (REE)PO4・H2O) にはLa,Nd,Ce,Yを主成分とする4種類がある。本研究ではイットリウムラブドフェンの模式地である佐賀県東松浦郡玄海町日の出松産玄武岩中の希土類リン酸塩鉱物の産状及び化学組成を調べ,新たにチャーチ石の産出も確認した。 半数以上の希土類リン酸塩鉱物が含まれ,ランタンラブドフェン,ネオジムラブドフェン,イットリウムラブドフェン,チャーチ石の4種が確認された。日の出松産ラブドフェンは晶洞中に長さ数μm,太さ1 μm未満の六角柱状結晶の放射状集合体として産する。チャーチ石は晶洞の表面に球状,皮膜状で産し,外側にラブドフェンを伴う。ラブドフェン及びチャーチ石は従来の報告例(Takai and Uehara, 2012)よりも幅広い化学組成を示し,同じ岩石中ではNd/La比がほぼ一定でYの量が連続的に変化する。
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© 2013 日本鉱物科学会
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