日本鉱物科学会年会講演要旨集
日本鉱物科学会 2014年年会
セッションID: R1-P06
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R1:鉱物記載・分析評価
メスバウア分光法による定方位試料と粉末試料から求めた黒雲母中のFe3+比の比較
*日高 伸也篠田 圭司小林 康浩
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抄録
黒雲母は層状珪酸塩鉱物であり,化学式はK(Mg,Fe,Al)3(Si,Al)4O10(OH)2と表わされる.理想的な化学式中では,鉄は二価の状態で存在するが,黒雲母が酸化雰囲気中に置かれることで三価鉄が増加するとされる.風化作用は常温付近での酸化・水和反応なので,黒雲母中の三価鉄の比( Fe3+/ (Fe3++Fe2+) )は風化の程度を表わす定量的な指標となりうる.鉱物中の鉄の二価・三価比を定量的に求める方法の一つに,メスバウア分光法がある.本研究ではメスバウア分光法を用いて黒雲母中の三価鉄の比を測定する際の実験的手法について報告する.今研究では,空気中で加熱した黒雲母の定方位試料と,完全無配向の粉末試料のメスバウアスペクトルを測定し,両者の三価鉄の比を比較した.
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© 2014 日本鉱物科学会
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