本研究は特別支援学校小学部のことば・かずの授業において,大学との連携を通して,児童の学びの継続的な評価と進捗状況に応じた指導方法の修正を図ることで,確かな学びを達成するかどうか検討することを目的とした。3名の児童を対象に,担任教員と大学教員の定期的なミーティング,継続的な評価に基づく指導方法の修正を実施した。その結果,読みの知識・技能の習得,指導場面以外での知識・技能の活用,観点別評価規準に基づく目標の達成が確認された。アンケート結果から,担任教員が連携に対する効果や児童の学びを実感していることが示された。一方で,対象児童の教育的ニーズに対応した指導目標,および妥当性の高い指導内容を設定すること,包括的で長期的な視点を持った確かな学力を検討すること,教員自らが継続的に評価できる方法を検討すること等,本研究から,より充実した連携と確かな学びの実現を目指すために検討すべき課題も明らかとなった。