LD研究
Online ISSN : 2434-4907
Print ISSN : 1346-5716
発達障害の子どもをもつ親の支援の重要性
「評価入院」の取り組み
井上 大嗣森山 薫町 肇山下 未央宮崎 睦子松尾 光弘
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キーワード: 発達障害, 親支援, 評価入院
ジャーナル オープンアクセス

2022 年 31 巻 2 号 p. 172-180

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抄録
長崎県立こども医療福祉センター(以下,「当センター」とする)では,発達障害を疑われて当センターを受診した子どもとその親に対して,日帰り,もしくは1泊2日入院の中で発達・運動・言語・環境面についてのアセスメントを実施し,医師,作業療法士,言語聴覚士,心理士などの各専門職から,子どもの発達特性と対処方法に関して親にアドバイスをする取り組み(以下,「評価入院」とする)を行っている。本研究では,評価入院の取り組みを紹介するとともに,評価入院を通した親の養育自信度の改善度を調査した。研究の結果,評価入院による親の養育自信度の有意な改善が認められ,子どもが就学前か就学後かによって,評価入院による改善の傾向に差を認めることも示唆された。当センター評価入院の取り組みは,医療機関と地域が連携して,発達障害の子どもとその親の支援を行っていくひとつのモデルになるものと考える。
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© 2022 一般社団法人 日本LD学会
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