景観生態学
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都市緑地の構造解析にかかわる景観生態学的研究
矢内 晃子許 琴蘭大野 啓一
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2007 年 11 巻 2 号 p. 73-91

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抄録

著者らは, 神奈川県横須賀市の北部地域に残存する緑地を対象に, 総和群集調査法とメッシュ図化法を融合した解析手法を用いて, その組成および構造の解析を行なった.この結果, 市街地景観域の植生景観単位として, ギンゴケーツメクサ群集総和群落区を識別した.また, 斜面緑地景観域の植生景観単位として, クサイチゴータラノキ群集=オニシバリーコナラ群集総和群落区を区分した.市街地景観域および斜面緑地景観域について, 識別された植生景観単位を凡例として植生景観区分図を描いた.さらに, 両景観域の植生景観単位を統合した植生景観単位として, ギンコケーツメクサ群集=オニシバリーコナラ群集超総和群落区を分類した.抽出された超総和群落区の3つの下位単位を凡例に植生景観評価図を作成した.上記の植生景観単位および統合植生景観単位それぞれの数値データを用いて統計解析を行い, 植生景観単位および統合植生景観単位の組成・構造上の特質および分布特性を明らかにした.その結果, 調査地域の植生景観の空間構造は, 市街緑地景観のマトリックスの中にサブシステムとしての斜面緑地景観がパッチ状に分布すると考えられた.

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