メディア・英語・コミュニケーション
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Print ISSN : 2186-1420
研究論文
英語の多様性を取り入れたシャドーイング訓練の実験的研究
濱田 陽
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ジャーナル オープンアクセス

2012 年 2 巻 1 号 p. 109-125

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抄録

本研究の目的は英語の多様性をリスニング指導法の 1 つであるシャドーイングに組み込む事である。現代では多様性に目を向けることは不可欠である。同時に、新しい視点である、動機づけ研究において、自らを国際的コミュニティに関連付けるという視点で「国際的志向性」が注目されている。しかし、学習者が World Englishes の概念を理解したとしても、効果的に言語スキルを向上させる事も必要である。リスニングは日本人学習者にとって最も難しいと考えられる中、シャドーイングは効果的なリスニング訓練法として 15 年程前から注目されている。故に、本研究では英語の多様性をシャドーイング訓練に取り入れる事が効果的かどうか、国際的志向性とリスニングカ伸長に関連が存在するかどうかを調査した。47 名の国立大 1 年生が研究に参加し、うち 23 名は教育系・保健系の学生で残り 24 名は工学系の学生である。様々な英語話者のインタビューが収録された CD を教材として用い、8 回の授業を行った。分析結果によるとシャドーイング訓練はリスニングカ育成に有効であり、またリスニングカと国際的志向性の高い学習者には関連がある事が分かった。

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© 2012 一般社団法人 日本メディア英語学会

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