メディア・英語・コミュニケーション
Online ISSN : 2436-8016
Print ISSN : 2186-1420
研究ノート
Using an American TV Program as a Data Source for Analyzing Children's Language Development
Yamamoto Azusa
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ジャーナル オープンアクセス

2012 年 2 巻 1 号 p. 229-240

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抄録

この研究は、子供の言語発達過程を見るためにコーパスが有効に使用されうるかどうかを検証するためのパイロットスタディである。アメリカのテレビ番組 Full House の登場人物、Michelle Tanner の言語データを使い、彼女の8年間に亘る言語発達を分析した。Michelle の言語データはコーパスソフトウェア AntConc (Anthony, 2011) で分析され、頻出用語、1 文の平均単語数、BE 動詞、未来形、現在完了形、I 節、you 節、そして If 節のカテゴリーに分類された。その結果、8年間における Michelle の言語発達において、構文や文法習得にある程度の順番があるということが分かった。また、その言語発達プロセスは Gard, Gilman & Gorman (1993) らが指摘する子供の自然な言語発達過程と高い相関があることが確認された。このことから、コーパスは、いくつかの限界はあるものの、子供の言語発達を分析する上で効果的なツールになり得るとの結論に至った。

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© The Japan Association for Media English Studies

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