2015 年 5 巻 1 号 p. 75-81
本稿は、学習者のアップテイク調査をもとに、指導環境と学習者の理解の関係を研究した論文の要旨である。録音した授業データからコーパスを作成し、学習者の理解と使用言語や活動の関係ついて、大学生データと、中学、高等学校生データの2段階にわけて調査を行った。本論文では「活動」を授業で扱われる学習内容( タスク、翻訳、ドリル)と規定している。大学生を対象とした調査では、学習者のアップテイクが習得につながっているか、そしてどのような言語と活動が学習者の習得に効果があるかを調べ、中学、高校生を対象とした調査では、教室で主に使用されている言語や活動の違いと、学習者の理解度の関連を分析した。調査の結果、学習者のアップテイクは習得につながり、授業内で主に使用する言語によって、学習者のアップテイクの量に差が生じるということがわかった。活動では、タスク活動が、翻訳、ドリル活動よりも習得を促進した。本文では、リサーチクエスチョン、コーパス作成時に使用したタグ、統計手法、調査結果について記載した。