メディア・英語・コミュニケーション
Online ISSN : 2436-8016
Print ISSN : 2186-1420
5 巻, 1 号
メディア・英語・コミュニケーション
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
博士論文要旨
  • 大橋 由紀子
    原稿種別: 博士論文要旨
    専門分野: 博士論文要旨
    2015 年 5 巻 1 号 p. 75-81
    発行日: 2015/08/31
    公開日: 2023/10/25
    ジャーナル オープンアクセス

    本稿は、学習者のアップテイク調査をもとに、指導環境と学習者の理解の関係を研究した論文の要旨である。録音した授業データからコーパスを作成し、学習者の理解と使用言語や活動の関係ついて、大学生データと、中学、高等学校生データの2段階にわけて調査を行った。本論文では「活動」を授業で扱われる学習内容( タスク、翻訳、ドリル)と規定している。大学生を対象とした調査では、学習者のアップテイクが習得につながっているか、そしてどのような言語と活動が学習者の習得に効果があるかを調べ、中学、高校生を対象とした調査では、教室で主に使用されている言語や活動の違いと、学習者の理解度の関連を分析した。調査の結果、学習者のアップテイクは習得につながり、授業内で主に使用する言語によって、学習者のアップテイクの量に差が生じるということがわかった。活動では、タスク活動が、翻訳、ドリル活動よりも習得を促進した。本文では、リサーチクエスチョン、コーパス作成時に使用したタグ、統計手法、調査結果について記載した。

目次
大会基調講演
研究論文
  • 蔦田 和美
    原稿種別: research-article
    2015 年 5 巻 1 号 p. 15-35
    発行日: 2015/08/31
    公開日: 2023/10/25
    ジャーナル オープンアクセス

    多分野において重要性が高まる産学連携は英語教育分野においても精査する必要がある。グ ローバル企業の調査では、かつて主流であったスピーキングをしのいで、ライティングの必要性が優位を占める。本研究ではこの点の大学英語教育への反映を前提として教案を作成および実施した。まず日本人英語学習者が「書く」ためには、普及が進むスピーキング重視の授業に頼るのではなく、構文 (syntax) 習得が必須であるとの想定のもとで、構文に焦点を当てた gap-fill を行った。構文学習への関心の向上、およびメディアリテラシーの構築の両面から、学習素材としての英語ニュースの使用も本研究の意義とする。 また gap-fill トレーニング前後にライティングを課し、構文力のライティングへの効果を ANOVA と t 検定を用いて五つの指標(複雑さ、正確さ、流暢さ1、流暢さ2、意見の明示性)に基づいて検証した。結果、ニュース使用の構文力育成は好結果がみとめられた。一方ライティングは全般的に成長が見られたが、正確さについては有意差が認められなかった。これらについて見解をまとめ今後のライティング力育成および評価方法について考える機会とする。

研究ノート
  • 英国週刊新聞 The Guardian Weekly の日本関連記事から
    藤村ウィルソン 香予
    原稿種別: 研究ノート
    2015 年 5 巻 1 号 p. 37-57
    発行日: 2015/08/31
    公開日: 2023/10/25
    ジャーナル オープンアクセス

    ニュースとして取り上げられる内容は各メディアが独自に厳選し、読者が読みたくなるようなインパクトを盛り込みながら伝えられる傾向がある。通常メディアの主張にはエディターや出版社のイデオロギーが吹き込まれ、その際ニュースで使われる表現は読者がニュースの対象に対してある特定のイメージを持つことに大きく影響している(Van Dijk, 2008)。本稿では 2014 年の英国週刊新聞 The Guardian Weekly に取り上げられた日本のニュースを分析し、英国新聞社にとってニュースの価値があるとされる日本のニュースはどのようなものなのかを考察する。ヘッドラインを含めた報道の仕方を見ることで、本紙がどのような視点で日本を見ているのかについて考えていく。本研究の結果において、英国週刊新聞 The Guardian Weekly のエディターが選んだ日本のニュースは、政治経済関連、近隣諸国との関係を伝えるもの、東日本大震災のその後と原子力発電所、捕鯨とイルカ漁、そして日本の文化についてであった。これらは時には否定的な表現で皮肉を用いて伝えられ、エディター達の厳しい見解が窺えた。

  • 仲西 恭子
    原稿種別: 研究ノート
    2015 年 5 巻 1 号 p. 59-74
    発行日: 2015/08/31
    公開日: 2023/10/25
    ジャーナル オープンアクセス

    本論では、オーストラリア移民国境警備省のウェブサイトに掲載されている2種のテクストをCDAに基づいて分析した。<表象>分析を通して、2つのテクストは、<表象>されているものに特徴が見られることを確認した。分析の結果、2つのテクストは、ジャンルが異なるにもかかわらず、両者とも「知識の交換」を装いつつ、「活動の交換」を要求していることがわかった。

feedback
Top