2000 年 20 巻 2 号 p. 165-167
現状では,表示装置等の間でデジタル医用画像の色の再現性が統一されていないため,診断精度に問題が生じる恐れが指摘されているが,それを標準化するために必要な理論の構築には,まだかなり時間がかかると予想される.しかし,現実には既にデジタル医用画像の利用分野が急速に広がりつつあるため,文部省形態検査インターネットサーベイ研究班(1998年-1999年)では,診断が確定している典型症例のデジタル画像を数多く集め,それを共通のキャリブレーターとして表示装置の較正に用いることを,暫定的対処法として提案する.