2000 年 20 巻 2 号 p. 99-101
鹿児島大学医学部附属病院は,1999年に病院ATMネットワークを構築した.このネットワークは2段階のファイアウォールとVPN(Virtual Private Network)による遠隔医療システムのインフラストラクチャとして応用可能な機能を有する.今回我々はVPNに対応した遠隔医療システムを開発した.本システムは,ユーザによる操作の簡便性を第一に考慮した.ユーザはネットワークに関する特殊な知識は不要であり,画像のスキャナへのセット,送信先の選択,パスワードの入力の3つの操作のみで,インターネットを介した安全な医療情報を共有可能である.さらに,本システムは通常はインターネット端末としても利用可能であり,実用的な遠隔医療システムと言える.