2000 年 20 巻 5 号 p. 425-427
神戸大学医学部5年次の基礎研究室配属研修の一環としてアメリカのボストンのハーバード大学を訪れ,InterMed共同プロジェクトによって主催された,“Toward a Sharable Guideline Representation”と題された国際ワークショップに参加した.そこでは,専門的な医療行為や次々に更新される臨床試験のデータ,医学教育等を包括的に取り込み,最適な意思決定支援を目指すコンピュータのソフトウエアを開発し,それを臨床ガイドラインとして世界中で共有するための情報表現モデルについての討議が行われた.研修に参加した学生6名は,EBMの重要性とそれがもたらす可能性を実感すると同時に,学際的な領域において世界をリードする米国アカデミズムの空気にふれ,そのスケールの大きさと視野の広さを体験することができた.