2002 年 22 巻 2 号 p. 189-196
遠隔医療が日本で実施されてから30年にもなるが,技術的なシステムの調査は行われたが,遠隔医療が日常の医療として定着しているか否かについては不明であった.本研究では,コンサルテーション型の遠隔医療である遠隔病理診断,遠隔放射線診断,眼科診療支援,内視鏡下手術支援の4つの領域について,その実施状況をアンケートによって調査した.その結果,遠隔病理診断については,定着の方向にはあるものの,その他の領域については,実施数も必ずしも多くなく,また経済的には自立していないことが明らかになった.今後遠隔医療を普及させていくためには,この時点で遠隔医療がどのような場合に真に必要とされているかを見直し,その費用負担について社会的コンセンサスを得ることが必要と考えられた.