医療情報学
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研究速報
情報システムと周辺環境整備の相乗効果による手術室の稼働効率の向上 ―手術進捗情報システムの開発と実装―
鈴木 誠一鈴木 利保田中 豊上野 正文古田土 義裕竹村 和晃
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2006 年 26 巻 1 号 p. 47-52

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抄録
 DPCを導入している医療機関では,出来高払いが適用される手術やICU部門の充実と入院医療の改善による医業収益の向上を目指した動きが求められている.筆者らは,手術による収益の向上を目指し,手術件数の増大に貢献する各種の試みの一つとして,手術進捗情報システムを開発し,東海大学医学部付属病院新病院に実装した.本論文では,手術進捗情報システムの詳細,運営上の位置付け,病院情報システムとの関係と,手術進捗情報システムの運営効果を最大限に発揮するための周辺環境の整備について述べる.東海大学医学部付属病院では,新病院において手術進捗情報システムを導入し運用することにより,手術件数の増大と手術時間の短縮を実現し,手術室の運営効率向上を確認した.特定機能病院を含めた急性期病院では,手術進捗情報システムを導入し運用することにより,手術関連の各種業務が効率的に処理され,手術時間の短縮,手術件数の増加に寄与する.
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© 2006 一般社団法人 日本医療情報学会
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