医療情報学
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技術ノート
標準病名を用いた病名管理に求められる機能 -DPCへの対応を考慮して-
佐々木 美幸
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2006 年 26 巻 1 号 p. 59-64

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抄録

 ICD10対応電子カルテ用標準病名マスター(以下:標準病名)は,基本病名にICD10コードを対応させ,基本病名と修飾語を組み合わせた合成語を作成することで無数にある病名を網羅できることを特徴としている.医療のIT化の推進やDPCでの利用に伴い標準病名は重要性を増しており普及も進んでいるが,運用面では多くの問題点があり十分な管理ができているとはいえないのが現状である.そこで,病名管理における問題点を分析し,実用的な管理運用方法の考察を行った.この結果,合成語をあらかじめ作成したり,病名選択時の修飾語の展開方法を制御することによってあり得ない病名が作成されたり,合成語のICDコードが大きく異なるなどの問題はほとんど回避できた.また,DPCで求められる二重分類の特殊な利用についても病歴統計に影響することなく対応することができた.

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© 2006 一般社団法人 日本医療情報学会
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