医療情報学
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総説
医療分野におけるOpen Source Software活用の現状と問題点
小林 慎治八幡 勝也宮司 正道岡田 昌史中原 孝洋石原 謙
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2006 年 26 巻 5 号 p. 341-350

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抄録
 オープンソースソフトウェア(OSS; Open Source Software)は近年の情報技術の発展に貢献してきた.その多くはボランティアベースで開発されてきたが,現在では商用利用を前提として企業が主体となり開発される事例も少なくない.医療分野においてもOSSが活用される事例が増えており,コスト低減などの効果に期待が寄せられている.欧米では,1970年代から医療分野におけるOSSの応用が進められている.日本においては,日本医師会主導で医療における情報基盤をOSSとして開発するというORCAプロジェクトが注目されている.しかし,医療標準規格のライセンスがOSSライセンスと矛盾するため使用できないといった問題もある.今後,医療分野へのOSS活用を推進するためには,これらの規制を緩和していく必要がある.
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© 2006 一般社団法人 日本医療情報学会
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