抄録
本研究では複数の病院データを用いて,在院日数を長期化させる影響因子の実態を明らかにし一般化することを目的とする.DPCデータを用い平均在院日数に差がみられる因子を抽出し有意差を検証した.有意差のあった因子を説明変数とし,在院日数を従属変数として重回帰分析を行った.全体の重回帰分析の結果,入院時併存症の有で4日程度,転科有で15日程度,入院後合併症の有で7日程度,年齢では,1歳上がると0.1日程度,在院日数が長い結果であった.MDC分類別重回帰分析の結果,全体と比較し入院後合併症の影響は神経系疾患などで大きかった.入院時併存症の影響は呼吸器系疾患などで大きかった.転科の影響は耳鼻咽頭科系疾患などで大きかった.入院時年齢の影響は消化器系疾患で大きかった.疾患別に影響の強さが大きく異なり,疾患別に入院時併存症や入院後合併症の発生率および疾患特有の発生しやすい病名の在院日数への影響の差,転科の発生率,年齢傾向が関連していると考えられる.