2015 年 30 巻 4 号 p. 577-582
〔目的〕本研究の目的は,脳卒中急性期の理学療法におけるHAL導入の効果を明らかにすることである.〔方法〕当院入院中の脳卒中患者の中で,HAL適用基準に適合するものを1)通常の理学療法に週2回HAL両脚型を用いるHAL群と,2)通常の理学療法のみを行う対照群の2群に任意に割り付け,HAL開始病日と終了病日における両群のパフォーマンス値を比較した.〔結果〕 HAL終了病日における10 m快適歩行速度のみHAL群で有意に速かった.〔結語〕脳卒中急性期におけるHALを用いた理学療法は,歩行能力の改善に有効だった.HALに備わる運動アシスト機能などの特徴が有効に働いた結果と考えられた.