抄録
在宅医療と多職種連携を円滑に進めるためには,職種間の情報共有が不可欠となる.そこで,質的に安定した情報提供文書作成システムの開発を試みた.
情報提供文書のフォーマットは千葉県共用脳卒中地域医療連携パス薬剤シートを基本とした.また,服用薬剤を一元管理する服薬カレンダーも作成した.システムはレセプトコンピュータ一体型電子薬歴を基本とし,入力された項目が該当欄に展開されるよう出力パラメータを配置した.
文書作成時間(中央値)は,システム未使用で1,476秒に対し,システム使用(第1回目)では927秒であった(p=0.003).さらにシステム使用(第3回目)の作成時間は527秒で,第1回目と比較して時間が短縮された(p<0.001).一方,ユーザビリティ評価では「疲労軽減」,「長期利用ユーザ」,「視認性」,「高頻度利用ユーザ」などで高い評価が得られた.
本システムの使用により,情報提供文書の作成負荷が軽減された.情報の一元管理は相乗的に利用価値が高まることから,今後はシステムの普及に向けた取り組みが重要となる.