抄録
目的:使用患者登録を行う医療機器管理システムを導入することで輸液ポンプの貸借状況が改善するかを明らかにした.方法:システム導入前後60日間の在庫台数(n=200)の比較,スタッフに対する業務改善アンケートで導入効果を評価した.結果:導入前後の輸液ポンプ平均残在庫台数には差を認めなかったが,在庫0台,1~3台,4~6台,7~10台の日数は導入前4日,1日,3日,4日,導入後は0日,2日,5日,4日と有意差を認め(p=0.023),貸出中の医療機器を使用中か否か公開することによる在庫危機抑制効果が考えられた.スタッフは貸借管理の円滑化により約1時間程度の業務負担軽減を感じていた.また,使用患者情報が得られることで,機器を介した感染症の予防も可能で,医療安全への貢献が期待できた.結語:使用患者登録を行う医療機器管理システムを活用することは機器の在庫枯渇を防ぎ,医療安全にもつながる.