2016 年 36 巻 5 号 p. 221-229
本研究では,学校保健安全法に基づいて毎年実施される学校健康診断(学校健診)の情報を有効活用するために,匿名データベースの構築の仕組みを開発した.本データベースは,生徒の健康意識向上,自治体における医療健康計画,疫学研究を通じた公衆衛生の向上などでの利用が期待される.本データベースは,データの受け入れからデータセットの利活用に関して,関連法制度や医学研究ガイドライン下で現実的に運用が可能なようにシステムおよび運用体制の構築を行っている.また,効率的な健診情報収集のために光学文字認識(OCR;Optical Character Recognition)を用いた入力支援システムを導入している.本データベースの構築は,近い将来の大規模ライフコースデータを用いた疫学研究の基盤としても重要である.