医療情報学
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特集 厚生労働科学研究成果報告書 第3回
がんゲノム医療推進を目指した医療情報の利活用にかかる国内外の法的基盤の運用と課題に関する調査研究
中田 はる佳平沢 晃田代 志門丸 祐一
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2020 年 40 巻 1 号 p. 28-29

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抄録

1. 研究目的

 がんゲノム医療の体制整備が急速に進められる中で,がんゲノム医療で扱われるゲノムデータ,遺伝情報の取扱いに関しては,関係者からの懸念がより少ない方法が求められる.日本におけるゲノムデータ,遺伝情報の取扱いに関する法的・社会的基盤を構築していく際には,国際動向を考慮に入れることが必須である.現在,ゲノム医療は国際的にも推進されており,あわせて,ゲノムデータを含めた医療情報の利活用が求められている.一方,医療情報の利活用に関しては,医療者,法律家を含むELSI(Ethical, legal, and social issues;倫理的・法的・社会的課題)専門家,市民・患者と多様な人々が関わるため,各関係者が持つ期待と懸念を共有して進めていかなければならない.本研究では,保険診療を含め今後ますます広く展開されるがんゲノム医療を支える法的・社会的基盤の検討に資する知見を提示することを目的とする.

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© 2020 一般社団法人 日本医療情報学会
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