施設間の診療データの解析のためには,データの標準化と構造化が必要である.AMED ePath事業では,実証病院に診療データを出力するインターフェースとリポジトリを開発し,施設間のデータ統合作業の簡便化を達成した.本稿では,入院期間中の患者状態について,重要度の順位付けと時系列の可視化を行い,臨床的介入の優先度を判断できる解析手法の提案を目的として,AMED ePath事業の複数の実証病院のリポジトリに蓄積されたDPCとクリニカルパスのデータに対して,機械学習と共起有向グラフを用いて,長期在院と退院先に寄与する患者状態抽出の時系列解析を行った.長期在院ではAUC=0.913,寝返り,衣服着脱,呼吸状態,循環状態が重要変数として抽出され,退院先ではAUC=0.773,口腔清潔,食事が抽出された.共起有向グラフにより,時系列の患者状態の関連が把握でき,診療プロセス解析に有用であることが確認された.