医学検査
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技術論文
試験紙法による尿比重測定におけるカルシウムイオンおよびマグネシウムイオンの反応性
鈴木 優治
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2015 年 64 巻 1 号 p. 98-103

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抄録

試験紙法による尿比重測定におけるカルシウムイオンおよびマグネシウムイオンの反応性について検討した。両イオンはNaClよりも著しい高値を与えた。カルシウム塩およびマグネシウム塩はクエン酸/Na2HPO4緩衝溶液,NaH2PO4/Na2HPO4緩衝溶液およびEDTA2Na溶液のpHを低下させる特性を示した。このことから,カルシウムイオンおよびマグネシウムイオンは試験紙法の検出系緩衝物質と反応し,水素イオンを遊離させ,正誤差を引き起こすものと解釈された。

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© 2015 一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会
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