医学検査
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総説
神経生理検査の過去そして未来
片山 雅史
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2015 年 64 巻 4 号 p. 389-397

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抄録
神経生理検査は臨床検査技師の業務の一つであるが,その煩雑さと解釈が難解であることから,他の生理学的検査と比較すると実施件数がやや少ないのが現状である。脳や神経の機能を調べる研究は18世紀から始まり,測定機器の電気的技術の進化とともに発展してきた。従来から施行されている神経生理検査の基本的原理や,疾患の診断にどのように関わっているのかを把握し習得することは必要不可欠である。しかし今後も検査法や機器の開発はさらに続くことが予想され,取り扱う臨床検査技師もそれに対応できる知識と技術を養っていくことが求められる。また,臨床における神経機能の診断においては,画像検査や他の検査結果も重要であり,神経疾患に対して総合的に判断できる能力を身につけていく必要がある。本稿では神経生理検査のこれまでと現状,および今後新たな技術や知見にどのように対処していくべきか述べる。
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© 2015 一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会
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