医学検査
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原著
グラム陰性桿菌発酵・非発酵推定純培養平板培地の試作検討
畠山 義彦三杉 昌子佐藤 慶子菊池 桂舟千葉 勉櫻庭 健太達子 瑠美北村 一幸
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2015 年 64 巻 5 号 p. 527-533

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抄録

我々は,グラム陰性桿菌の発酵・非発酵推定と,純培養を行うことのできる平板培地の必要性,問題点を考え,その培地を試作した。培地作成の手順は,寒天(Difco)11 g,Nacl 5 g,ゲリセートペプトン(BBL)8 g,ハートインフジョンブロス(Difco)0.5 g,肝ブイヨン(Oxoid)0.5 gを精製水970 mLに加温溶解した。次いで,41.7%リン酸水素二カリウム(関東化学)溶液2.1 mL,0.2%フェノールレッド(関東化学)溶液10 mLを添加し,115℃ 15分間高圧滅菌した。培地温度が50℃程度になった時点で,滅菌済みの,システン・糖溶液を加えた。システン・糖溶液組成は次のとおりである。L-システン(関東化学)0.2 g,D-グルコース(関東化学)1.5 g,シュークロース(関東化学)0.5 g,D(–)-マンニットール(関東化学)0.5 g,L(+)-アラビノース(関東化学)0.25 g,D(–)-ソルビトール(関東化学)0.25 g,全量20 mL。よく攪拌した後,シャーレに20 mLずつ分注した。冷えた後使用した。発育コロニーの酸産生観察で,発酵菌か非発酵菌の推定と純培養について,一定の試験結果を得た。

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© 2015 一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会
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