2015 年 64 巻 5 号 p. 517-526
超音波検査は装置フルデジタル化を契機に分解能は向上し,またエラストグラフィー,造影超音波検査,フュージョンイメージ,スッペクトラッキング,3D超音波などの検査手法が開発されてきた。検査は検診から精密精査,治療のガイドなど多様化し,検査室以外の救急外来やベットサイドなどでも有用である。検査者は状況を把握し適切な結果を報告するスキルが求められるが,幅広い知識と技術が必要であり検査者に依存することが多い。学会による超音波検査士の認定制度もあり,臨床検査技師が臨床診療の中で活躍する場は多い。未来には新技術や新しい検査法の実用化が期待され,検査に携わる我々は探求心と努力を惜しまず検査と向きあう必要がある。