医学検査
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原著
当院における外来由来MRSA株のPOT法による解析について
小川 将史奥田 和之笠井 香里阿部 瑛紀子東 良子香田 祐樹角坂 芳彦蔦 幸治
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キーワード: POT法, SCCmec, 市中感染型MRSA, PVL
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2016 年 65 巻 4 号 p. 387-391

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抄録

市中におけるMRSAクローンの実態を把握するため,新規に外来患者より検出されたMRSA株についてPCR-based open reading frame typing(POT)法解析ならびにPCR法により毒素産生遺伝子(PVL・TSST-1・ETA・ETB)の保有の有無を調べた。その結果,外来患者より最も多く検出されたPOT型は106-137-80及び106-9-80であり,106-137-80は同時期の入院患者からも最も多く検出された。2010年にはPOTナンバー1が106の株は11.4%(30株)であったが,2014年には27.4%(55株)検出され,増加が認められた。毒素産生遺伝子を検索した結果,TSST-1産生株は19株,ETA産生株は1株検出されたが,PVL及びETB産生株は検出されなかった。今回の検討により,CA-MRSA株のクローン及び毒素遺伝子の状況を把握でき,今後,市中流行株が院内に持ち込まれることは大いに考えられ,院内感染対策を充実させるとともに継続して動向を把握することは重要である。

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© 2016 一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会
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