2016 年 65 巻 4 号 p. 441-446
結核治療において薬剤感受性検査はきわめて重要であるが,結果判明までに長期間を要することが欠点である。そこで,遺伝子診断による新たな迅速薬剤感受性検査法が次々と開発されている。今回我々は,材料から直接リファンピシン(RFP)耐性遺伝子を検出する「ジェノスカラー®・Rif TB」(ニプロ株式会社)を導入し,有用性を検討したので報告する。本キットによる結核菌群の検出率は,塗抹陽性検体では98%であった。また,喀痰または培養菌以外の材料でみると78.8%であった。RFP耐性遺伝子の有無と,薬剤感受性検査の一致率を調べたところ,感受性一致率100%,耐性一致率82.5%であった。今回の結果より,本検査はRFPの投与効果の有無,治療内容等の変更,さらには院内感染防止など幅広く活用でき結核医療にとって有用であると考えられる。