医学検査
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小規模検査室における業務拡大と他部署からの印象が及ぼす影響
佐藤 さなえ
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2017 年 66 巻 4 号 p. 357-363

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抄録

臨床検査技師を含むチーム医療の推進が行われているなか,臨床検査技師の病棟配置や業務拡大においては様々な課題がある。小規模検査室で業務拡大を進めるためには他部門との連携が重要であると考える。しかしかつての検査室は閉鎖的な空間で,声をかけにくい独特の雰囲気で他部門からの印象は決して良くはなかったと推察される。検査室の業務拡大のためにはまず「検査室は声をかけにくい雰囲気」という良くない印象を変えることが必要であると考えた。その手段として積極的な声掛けによりコミュニケーションを増やし,自主的にできる業務を取り入れ,そして要望は断らない,などの行動を重ねていくことで「なんでも親切に対応してくれる検査室」へと変化していった。細やかな気遣いや創意工夫,日々の小さな努力の積み重ねから決して良くはなかった検査室の印象は改善していき,徐々に看護部からの信頼,Dr.とのパイプ,上層部からの信用を獲得し,検査室の業務拡大につなげることができた。

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© 2017 一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会
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