2019 年 68 巻 3 号 p. 481-485
液体クロマトグラフタンデム質量分析装置を用いて血清中プロパフェノン及び5-ヒドロキシプロパフェノンの濃度測定法の基礎的評価を行った。同時再現性と日差再現性の精度は3%以下で,真度は13%以下であった。希釈直線性も良好な結果であった。また,尿マトリックス効果の影響も認められなかった。従来法との相関性は,(プロパフェノン:y = 1.018x − 3.852,r = 0.996,n = 100;5-ヒドロキシプロパフェノン:y = 1.059x + 1.846,r = 0.997,n = 100)で良好であった。この検討で,本測定法はルーチン検査において有効な方法であることが実証された。