医学検査
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原著
広域周波オシレーション法における義歯の影響に関する検討
髙松 泉酒井 瑞音櫻井 沙絵冨田 朋子小坂 弓恵向井 伸治
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2020 年 69 巻 3 号 p. 289-299

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Abstract

広域周波オシレーション法は,強制オシレーション法(forced oscillation technique; FOT)を基本原理としており,気管支喘息や慢性閉塞性肺疾患の機能的評価として有用である。FOTによって得られる呼吸抵抗(レジスタンス)やリアクタンスには,影響を及ぼす因子も報告されているが義歯による報告は今までない。今回我々は,義歯による影響について検討したので報告する。対象は義歯の着脱が可能な52名と義歯未装着の60名。方法は,義歯装着患者に対して義歯装着時と義歯離脱時に広域周波オシレーション法を実施し,同時に義歯装着状態の調査を行った。義歯未装着患者では広域周波オシレーション法を実施し,それぞれ得られたレジスタンス値,リアクタンス値等について検定を行った。結果,義歯装着群と義歯未装着群では,義歯未装着群がレジスタンス成分にて有意に高値であった。義歯装着群において義歯の有無による有意差検定では,レジスタンス成分と低周波のリアクタンス成分が義歯装着時に高値,高周波のリアクタンス成分が義歯離脱時に高値であり,ロジスティック回帰分析より影響があると予測されたパラメータは,下義歯の自覚症状と義歯数であった。結果より,義歯未装着群は気管支喘息が多く病態的特徴により高値であったと推測された。義歯装着群では,義歯の不安定性が関連し義歯装着は数値に影響することが示唆された。

Translated Abstract

The principle underlying multi-frequency forced oscillation is the forced oscillation technique (FOT). The multi-frequency forced oscillation technique is used to examine patients with respiratory diseases, such as bronchial asthma (BA) and chronic obstructive pulmonary disease (COPD). There have been reports of factors affecting respiratory resistance (resistance) and reactance obtained with FOT, but there have been no reports on the effect of dentures on FOT. Herein, we report the effect of dentures on FOT. This study included 52 patients with removable dentures and 60 patients without dentures. We evaluated multi-frequency forced oscillation in patients with and without dentures and examined the condition of the dentures in the patients with removable dentures. We performed statistical calibration of results of resistance and reactance. The resistance was significantly higher in the without-denture group than in the with-denture group. The resistance and low-frequency reactance were higher in the with-denture group than in the without-denture group, and the high-frequency reactance was higher in the without-denture group than in the with-denture group. In the logistic regression analysis, subjective symptoms in the group with mandibular dentures and the number of mandibular dentures were found to affect FOT. We found higher FOT values in patients without dentures than in those with dentures because there were many BA patients without dentures in this study, and the BA pathognomonic disease state affected the FOT values. Patients with dentures showed higher FOT values, suggesting that higher FOT values are related to unstable dentures.

I  序文

広域周波オシレーション法は,気管支喘息や慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease; COPD)の機能的評価として有用であり1)~6),2012年の診療報酬改定で新たに認められた検査である。我が国ではMost Graph-01(チェスト社)とMaster Screen IOS(Jaeger社)の2機種が臨床で利用7)~11)されており,双方とも強制オシレーション法(forced oscillation technique; FOT)12)を基本原理としている。FOTは非侵襲的に空気振動(オシレーション)を安静換気している被験者に伝搬させ口腔内の気流と圧を測定し,オシレーション波の周波数を変えることにより得られた各指標値から,換気を妨げる換気力学的因子の定量的評価をする方法である。このFOTを発展させた方法が広域周波オシレーション法である。広域周波オシレーション法は,複数の周波数成分を含むオシレーション波を使用し,高速フーリエ解析によって周波数を分解し,様々な周波数の正弦波に展開して各周波数における呼吸抵抗を測定している13)。現在では広域周波オシレーション法による閉塞性肺疾患の病態診断,疾患管理が期待されている一方,測定項目である呼吸抵抗(レジスタンス)やリアクタンスに影響を及ぼす因子も報告されている1),14)~17)。影響を及ぼす因子では,器質的,生理的因子として体格,年齢,性差の他に,息漏れ,唾液の嚥下,舌の位置,首の角度,マウスピースの種類や咥え方に関する報告18)はあるが,義歯による報告はない。今回我々は,義歯による影響に着目し検討したので報告する。

II  方法

1. 対象

2016年1月~2019年6月までに当院受診された患者のうち,着脱可能な義歯を装着(義歯装着)しており,今回の調査に協力して頂いた(本研究に同意を得た)52名,男性41名(77.3 ± 5.9歳),女性11名(74.5 ± 6.3歳)。疾患別ではCOPD 28名(77.3 ± 5.6歳),喘息(bronchial asthma; BA)11名(74.3 ± 6.6歳),間質性肺炎(interstitial pneumonia; IP)5名(81.6 ± 6.1歳),気腫合併肺線維症(combined pulmonary fibrosis and emphysema; CPFE)3名(77.7 ± 2.1歳),その他5名(73.4 ± 6.5歳)。そして,義歯を装着していない患者(義歯未装着)60名,男性37名(74.1 ± 4.1歳),女性23名(74.3 ± 5.2歳)。疾患別ではCOPD 5名(72.0 ± 1.9歳),BA 40名(74.4 ± 4.9歳),IP 6名(74.5 ± 4.5歳),その他9名(74.4 ± 4.0歳)を対象(Table 1)とした。本検討は,独立行政法人国立病院機構南岡山医療センター倫理委員会の承認(承認番号:2019-029)を得て実施した。

Table 1  対象
症例数(人) 男女比率(%) 年齢(歳) BMI
男性 女性 平均(標準偏差) 平均(標準偏差)
義歯装着 義歯未装着 義歯装着 義歯未装着 義歯装着 義歯未装着 義歯装着 義歯未装着 義歯装着 義歯未装着
男性 41 37 77.3(5.9) 74.1(4.1) 21.7(3.7) 23.0(2.6)
女性 11 23 74.5(6.3) 74.3(5.2) 23.6(3.1) 25.4(3.7)
全体 52 60 79 62 21 38 75.4(11.3) 74.2(4.6) 21.8(4.4) 23.9(3.3)
疾患別
 COPD 28 5 100 100 0 0 77.3(5.6) 72.0(1.9) 21.9(3.7) 22.7(1.2)
 BA 11 40 36 53 67 47 74.3(6.6) 74.4(4.9) 24.0(2.9) 24.6(3.3)
 IP 5 6 60 67 40 33 81.6(6.1) 74.5(4.5) 20.9(3.6) 24.9(3.2)
 CPFE 3 0 100 0 0 0 77.7(2.1) 21.3(4.7)
 other 5 9 60 78 40 22 73.4(6.5) 74.4(4.0) 21.0(4.1) 20.8(1.8)

2. 使用機器・マウスピース

総合呼吸抵抗測定装置Most Graph-01を使用し,マウスピースはスパイロフィルタ999マウスタイプ(チェスト社)を使用した。

3. 検査方法

測定方法は欧州呼吸器学会(European Respiratory Society; ERS)のガイドライン1)に沿った正しい姿勢,適切なマウスピースの咥え方,チークサポート手技,安静換気にて施行し,義歯装着患者では最初に義歯を外した状態で計測,続いて義歯を装着した状態で計測した。各状態にて2–3回測定し再現性を確認後,R5の最低値を示した測定値を結果とした。

4. 検討

義歯未装着患者,義歯装着患者では義歯装着の有無による広域周波オシレーション法で得られた結果と,義歯装着患者においては測定と同時に調査した義歯装着状態調査との関係を後方視的に解析した。

測定より得られた結果はR5(周波数5 Hzでの呼吸抵抗値),R10(10 Hzでの呼吸抵抗値),R15(15 Hzでの呼吸抵抗値),R20(20 Hzでの呼吸抵抗値),R25(25 Hzでの呼吸抵抗値),R30(30 Hzでの呼吸抵抗値),R35(35 Hzでの呼吸抵抗値),R5-R20(R5-R20の差),X5(5 Hzでのリアクタンス値),X10(10 Hzでのリアクタンス値),X15(15 Hzでのリアクタンス値),X20(20 Hzでのリアクタンス値),X25(25 Hzでのリアクタンス値),X30(30 Hzでのリアクタンス値),X35(35 Hzでのリアクタンス値),Fres(共振周波数),ALX(低周波面積)でのAve(平均),Ex(呼気),In(吸気),Ex-In(呼気と吸気の差)の各計測値(Table 2)。義歯の装着状態については,普段の自覚症状(義歯が外れやすい,安定していて外れにくい),普段の自覚症状ランク(すぐ外れる,外れやすい,たまに外れる,ほとんど外れない,外れない),外れる場合の状況(会話時に外れる,食事時に外れる,大きく口を開けたら外れる),検査時の状態(義歯が動いた,外れそうになったので防いだ,影響なかった),義歯の種類(総義歯,部分義歯),義歯の本数(総入れ歯の場合は14本,部分入れ歯の場合は数本)において,それぞれ上下について調査した(Table 3)。

Table 2  測定項目
測定項目 意義 測定項目 意義
R5 Ave 周波数5 Hzでの呼吸抵抗値 平均 X5 Ave 周波数5 Hzでのリアクタンス値 平均
Ex 呼気 Ex 呼気
In 吸気 In 吸気
Ex-In 呼気-吸気 Ex-In 呼気-吸気
R10 Ave 周波数10 Hzでの呼吸抵抗値 平均 X10 Ave 周波数10 Hzでのリアクタンス値 平均
Ex 呼気 Ex 呼気
In 吸気 In 吸気
Ex-In 呼気-吸気 Ex-In 呼気-吸気
R15 Ave 周波数15 Hzでの呼吸抵抗値 平均 X15 Ave 周波数15 Hzでのリアクタンス値 平均
Ex 呼気 Ex 呼気
In 吸気 In 吸気
Ex-In 呼気-吸気 Ex-In 呼気-吸気
R20 Ave 周波数20 Hzでの呼吸抵抗値 平均 X20 Ave 周波数20 Hzでのリアクタンス値 平均
Ex 呼気 Ex 呼気
In 吸気 In 吸気
Ex-In 呼気-吸気 Ex-In 呼気-吸気
R25 Ave 周波数25 Hzでの呼吸抵抗値 平均 X25 Ave 周波数25 Hzでのリアクタンス値 平均
Ex 呼気 Ex 呼気
In 吸気 In 吸気
Ex-In 呼気-吸気 Ex-In 呼気-吸気
R30 Ave 周波数30 Hzでの呼吸抵抗値 平均 X30 Ave 周波数30 Hzでのリアクタンス値 平均
Ex 呼気 Ex 呼気
In 吸気 In 吸気
Ex-In 呼気-吸気 Ex-In 呼気-吸気
R35 Ave 周波数35 Hzでの呼吸抵抗値 平均 X35 Ave 周波数35 Hzでのリアクタンス値 平均
Ex 呼気 Ex 呼気
In 吸気 In 吸気
Ex-In 呼気-吸気 Ex-In 呼気-吸気
R5-R20 Ave R5-R20の差 平均 Fres Ave 共振周波数 平均
Ex 呼気 Ex 呼気
In 吸気 In 吸気
Ex-In 呼気-吸気 Ex-In 呼気-吸気
ALX Ave 低周波面積 平均
Ex 呼気
In 吸気
Ex-In 呼気-吸気
Table 3  義歯装着状態調査
調査項目 調査内容
普段の自覚症状 上: 義歯が外れやすい,安定していて外れにくい
下: 義歯が外れやすい,安定していて外れにくい
普段の自覚症状ランク 上: すぐ外れる,外れやすい,たまに外れる,ほとんど外れない,外れない
下: すぐ外れる,外れやすい,たまに外れる,ほとんど外れない,外れない
外れる場合の状況 上: 会話時に外れる,食事時に外れる,大きく口を開けたら外れる
下: 会話時に外れる,食事時に外れる,大きく口を開けたら外れる
検査時の状態 上: 義歯が動いた,外れそうになったので防いだ,影響なかった
下: 義歯が動いた,外れそうになったので防いだ,影響なかった
義歯の種類(口蓋の有無) 上: 総義歯,部分義歯
下: 総義歯,部分義歯
義歯の本数 上: 本数
下: 本数

5. 解析方法

解析ソフトはIBM SPSS version 24を使用した。

1) 義歯装着患者と義歯未装着患者の有意差検定

義歯装着患者(義歯装着時)と義歯未装着患者で得られた測定結果を,non-parametric 2群の対応のない比較検定であるMann-Whitney’s U testを用いて検証を行いp < 0.05で統計学的有意差ありと判定した。

2) 義歯装着患者での義歯の有無による有意差検定

義歯の有無によって得られた測定結果を,non-parametric 2群の対応のある比較検定であるWilcoxon signed-rank testを用いて検証を行いp < 0.05で統計学的有意差ありと判定した。

3) 義歯の装着状態が及ぼす影響に関する検討

2)の有意差検定にて有意差ありと判定された検査項目において,義歯の影響による差の有無を確認するために,義歯装着時と義歯離脱時で計測された数値にて[数値大-数値小/数値小(本論文では影響率と表記)]を各検査項目において算出した。そして各検査項目の義歯装着時と義歯離脱時の中央値(絶対数)での影響率も算出しその数値を基準値とした。影響率が基準値を上回る場合を影響ありとした。

有意差検定にて有意差ありと判定された検査項目のうちEx-Inを除いた検査項目において,影響の有無を従属変数,義歯状態調査を説明変数としてロジスティック回帰分析にて解析した。また,交絡因子の影響を除去するため,年齢,性別,体格(BMI)を交絡因子として調整した解析も行った。

III  結果

1. 義歯装着患者と義歯未装着患者の有意差検定

義歯装着群より義歯未装着群の方が有意に高値であり,有意差ありと判定された測定項目は,R5・R10・R15・R20・R25・R30・R35・X30のAve・Ex・In・Ex-In,X20・X25のAve・Ex・In,X35のAve・Ex・Ex-In,X15のAve・In,R5-R20のEx・Ex-Inであった(Table 4)。

Table 4  義歯装着患者と義歯未装着患者による有意差検定
測定項目 義歯装着
mean ± SD
義歯未装着
mean ± SD
有意差検定 測定項目 義歯装着
mean ± SD
義歯未装着
mean ± SD
有意差検定
p-value p-value
R5 Ave 3.00 ± 1.35 3.77 ± 1.52 0.005 X5 Ave −1.27 ± 1.08 −1.18 ± 1.34 0.222
Ex 3.34 ± 1.60 4.41 ± 1.91 0.001 Ex −1.56 ± 1.43 −1.47 ± 1.85 0.247
In 2.66 ± 1.17 3.12 ± 1.23 0.038 In −0.97 ± 0.86 −0.89 ± 0.92 0.404
Ex-In 0.68 ± 0.76 1.29 ± 1.07 < 0.001 Ex-In −0.59 ± 0.97 −0.58 ± 1.16 0.502
R10 Ave 2.74 ± 1.18 3.45 ± 1.34 0.003 X10 Ave −0.38 ± 0.72 −0.24 ± 0.80 0.084
Ex 3.02 ± 1.39 4.00 ± 1.67 0.001 Ex −0.54 ± 0.91 −0.39 ± 01.06 0.099
In 2.45 ± 1.03 2.90 ± 1.10 0.024 In −0.22 ± 0.60 −0.09 ± 0.58 0.076
Ex-In 0.57 ± 0.65 1.00 ± 0.90 < 0.001 Ex-In −0.32 ± 0.56 −0.31 ± 0.63 0.602
R15 Ave 2.40 ± 1.00 3.06 ± 1.16 0.002 X15 Ave 0.25 ± 0.59 0.43 ± 0.55 0.026
Ex 2.62 ± 1.17 3.51 ± 1.42 < 0.001 Ex 0.15 ± 0.70 0.34 ± 0.67 0.050
In 2.18 ± 0.88 2.61 ± 0.97 0.011 In 0.35 ± 0.52 0.52 ± 0.46 0.019
Ex-In 0.45 ± 0.55 0.89 ± 0.72 < 0.001 Ex-In −0.20 ± 0.35 −0.18 ± 0.33 0.694
R20 Ave 2.11 ± 0.84 2.71 ± 1.01 0.001 X20 Ave 0.81 ± 0.59 1.03 ± 0.48 0.011
Ex 2.28 ± 0.97 3.07 ± 1.21 < 0.001 Ex 0.76 ± 0.68 0.99 ± 0.55 0.019
In 1.93 ± 0.76 2.36 ± 0.86 0.003 In 0.86 ± 0.53 1.07 ± 0.44 0.007
Ex-In 0.35 ± 0.47 0.70 ± 0.58 < 0.001 Ex-In −0.11 ± 0.30 −0.08 ± 0.26 0.504
R25 Ave 1.93 ± 0.73 2.48 ± 0.92 0.001 X25 Ave 1.37 ± 0.58 1.60 ± 0.45 0.014
Ex 2.08 ± 0.84 2.76 ± 1.09 < 0.001 Ex 1.36 ± 0.64 1.62 ± 0.51 0.013
In 1.78 ± 0.67 2.19 ± 0.80 0.002 In 1.39 ± 0.53 1.59 ± 0.41 0.013
Ex-In 0.30 ± 0.44 0.57 ± 0.50 0.001 Ex-In −0.03 ± 0.22 0.02 ± 0.24 0.125
R30 Ave 1.86 ± 0.67 2.36 ± 0.89 0.001 X30 Ave 1.82 ± 0.54 2.04 ± 0.43 0.013
Ex 1.99 ± 0.77 2.60 ± 1.04 0.001 Ex 1.83 ± 0.57 2.09 ± 0.49 0.007
In 1.72 ± 0.62 2.12 ± 0.78 0.002 In 1.82 ± 0.52 2.00 ± 0.40 0.035
Ex-In 0.27 ± 0.42 0.48 ± 0.46 0.008 Ex-In 0.01 ± 0.15 0.09 ± 0.23 0.012
R35 Ave 1.88 ± 0.66 2.34 ± 0.89 0.002 X35 Ave 2.19 ± 0.49 2.37 ± 0.41 0.025
Ex 2.01 ± 0.76 2.55 ± 1.05 0.002 Ex 2.21 ± 0.51 2.44 ± 0.46 0.014
In 1.75 ± 0.62 2.14 ± 0.78 0.003 In 2.16 ± 0.48 2.30 ± 0.38 0.070
Ex-In 0.26 ± 0.40 0.41 ± 0.48 0.035 Ex-In 0.05 ± 0.14 0.14 ± 0.21 0.001
R5-R20 Ave 0.90 ± 0.61 1.05 ± 0.60 0.102 Fres Ave 12.14 ± 4.85 10.75 ± 4.33 0.107
Ex 1.06 ± 0.75 1.35 ± 0.80 0.027 Ex 12.92 ± 5.29 11.30 ± 4.98 0.112
In 0.73 ± 0.54 0.76 ± 0.49 0.614 In 11.35 ± 4.78 10.19 ± 3.95 0.195
Ex-In 0.32 ± 0.44 0.59 ± 0.54 0.002 Ex-In 1.56 ± 2.78 1.11 ± 2.42 0.455
ALX Ave 8.25 ± 10.49 7.06 ± 10.09 0.204
Ex 10.53 ± 13.58 9.28 ± 14.03 0.207
In 5.97 ± 8.30 4.85 ± 6.80 0.349
Ex-In 4.56 ± 8.16 4.42 ± 8.87 0.626

2. 義歯装着患者での義歯の有無による有意差検定

有意差ありと判定された測定項目は,R20・R25・R5-R20のAve・Ex・In・Ex-In,R5・R10・R15・R30・R35・X20・X25のAve・Ex・In,X5のAve・In,X15・FresのEx-Inであった。そのうち,義歯装着時〈義歯離脱時であった測定項目はレジスタンス成分ではR20・R25のEx-In,リアクタンス成分ではX15のEx-In,X20・X25のAve・Ex・Inであり,その他の測定項目は義歯装着時〉義歯離脱時であった(Table 5)。

Table 5  義歯装着患者での義歯の有無による有意差検定
測定項目 義歯装着(有)
mean ± SD
義歯装着(無)
mean ± SD
有意差検定 測定項目 義歯装着(有)
mean ± SD
義歯装着(無)
mean ± SD
有意差検定
p-value p-value
R5 Ave 3.00 ± 1.35 2.53 ± 1.08 < 0.001 X5 Ave −1.27 ± 1.08 −1.34 ± 0.85 0.049
Ex 3.34 ± 1.60 2.86 ± 1.39 < 0.001 Ex −1.56 ± 1.43 −1.59 ± 1.20 0.133
In 2.66 ± 1.17 2.20 ± 0.84 < 0.001 In −0.97 ± 0.86 −1.08 ± 0.67 0.006
Ex-In 0.68 ± 0.76 0.65 ± 0.77 0.574 Ex-In −0.59 ± 0.97 −0.51 ± 0.92 0.118
R10 Ave 2.74 ± 1.18 2.32 ± 0.95 < 0.001 X10 Ave −0.38 ± 0.72 −0.38 ± 0.52 0.341
Ex 3.02 ± 1.39 2.61 ± 1.21 < 0.001 Ex −0.54 ± 0.91 −0.51 ± 0.71 0.551
In 2.45 ± 1.03 2.04 ± 0.74 < 0.001 In −0.22 ± 0.60 −0.25 ± 0.43 0.068
Ex-In 0.57 ± 0.65 0.57 ± 0.66 0.907 Ex-In −0.32 ± 0.56 −0.26 ± 0.53 0.070
R15 Ave 2.40 ± 1.00 2.05 ± 0.81 < 0.001 X15 Ave 0.25 ± 0.59 0.30 ± 0.40 0.167
Ex 2.62 ± 1.17 2.29 ± 1.02 < 0.001 Ex 0.15 ± 0.70 0.23 ± 0.50 0.090
In 2.18 ± 0.88 1.81 ± 0.65 < 0.001 In 0.35 ± 0.52 0.37 ± 0.37 0.512
Ex-In 0.45 ± 0.55 0.49 ± 0.54 0.073 Ex-In −0.20 ± 0.35 −0.14 ± 0.33 0.048
R20 Ave 2.11 ± 0.84 1.83 ± 0.70 < 0.001 X20 Ave 0.81 ± 0.59 0.91 ± 0.41 0.006
Ex 2.28 ± 0.97 2.04 ± 0.86 0.002 Ex 0.76 ± 0.68 0.88 ± 0.48 0.009
In 1.93 ± 0.76 1.62 ± 0.59 < 0.001 In 0.86 ± 0.53 0.95 ± 0.39 0.009
Ex-In 0.35 ± 0.47 0.42 ± 0.46 0.011 Ex-In −0.11 ± 0.30 −0.07 ± 0.28 0.094
R25 Ave 1.93 ± 0.73 1.72 ± 0.62 0.002 X25 Ave 1.37 ± 0.58 1.46 ± 0.42 0.008
Ex 2.08 ± 0.84 1.91 ± 0.74 0.015 Ex 1.36 ± 0.64 1.44 ± 0.46 0.013
In 1.78 ± 0.67 1.54 ± 0.57 < 0.001 In 1.39 ± 0.53 1.47 ± 0.40 0.005
Ex-In 0.30 ± 0.44 0.36 ± 0.42 0.010 Ex-In −0.03 ± 0.22 −0.02 ± 0.20 0.921
R30 Ave 1.86 ± 0.67 1.69 ± 0.57 0.006 X30 Ave 1.82 ± 0.54 1.86 ± 0.39 0.189
Ex 1.99 ± 0.77 1.84 ± 0.66 0.040 Ex 1.83 ± 0.57 1.87 ± 0.41 0.229
In 1.72 ± 0.62 1.54 ± 0.55 0.001 In 1.82 ± 0.52 1.85 ± 0.39 0.201
Ex-In 0.27 ± 0.42 0.31 ± 0.39 0.050 Ex-In 0.01 ± 0.15 0.01 ± 0.15 0.987
R35 Ave 1.88 ± 0.66 1.72 ± 0.56 0.005 X35 Ave 2.19 ± 0.49 2.20 ± 0.37 0.673
Ex 2.01 ± 0.76 1.85 ± 0.63 0.024 Ex 2.21 ± 0.51 2.22 ± 0.38 0.615
In 1.75 ± 0.62 1.58 ± 0.54 0.001 In 2.16 ± 0.48 2.17 ± 0.38 0.764
Ex-In 0.26 ± 0.40 0.27 ± 0.36 0.210 Ex-In 0.05 ± 0.14 0.05 ± 0.15 0.799
R5-R20 Ave 0.90 ± 0.61 0.70 ± 0.50 0.001 Fres Ave 12.14 ± 4.85 12.23 ± 3.62 0.750
Ex 1.06 ± 0.75 0.82 ± 0.66 0.002 Ex 12.92 ± 5.29 12.81 ± 4.04 0.518
In 0.73 ± 0.54 0.58 ± 0.42 0.003 In 11.35 ± 4.78 11.65 ± 3.58 0.255
Ex-In 0.32 ± 0.44 0.24 ± 0.49 0.049 Ex-In 1.56 ± 2.78 1.15 ± 2.39 0.006
ALX Ave 8.25 ± 10.49 7.73 ± 6.56 0.276
Ex 10.53 ± 13.58 9.55 ± 9.46 0.334
In 5.97 ± 8.30 5.91 ± 4.80 0.050
Ex-In 4.56 ± 8.16 3.65 ± 7.27 0.097

3. 義歯の装着状態が及ぼす影響に関する検討

ロジスティック回帰分析より影響があると予測されたパラメータは,レジスタンス成分ではR20 Inの下の義歯数,R25 Ave・R30 Ave・Inの下義歯の自覚症状,R25 Inの下義歯の自覚症状と下の義歯数,リアクタンス成分ではX5 Aveの下の義歯数,X5 Inの上下の義歯数,X20 Ave・X25 Ave・Inの下義歯の自覚症状であった(Table 6, 7, 8)。また,交絡因子の調整を行った解析でもほぼ同様な結果であった(Table 9)。

Table 6  ロジスティック回帰分析(レジスタンス1)
Examination item Parameters Odds ratio(95% CI) p-value Examination item Parameters Odds ratio(95% CI) p-value
R5 Ave 普段の自覚症状(上) 1.100(0.317–3.822) 0.881 R15 Ave 普段の自覚症状(上) 1.750(0.505–6.062) 0.377
普段の自覚症状(下) 0.864(0.267–2.789) 0.806 普段の自覚症状(下) 1.696(0.533–5.401) 0.371
普段の自覚症状ランク(上) 0.615(0.344–1.097) 0.100 普段の自覚症状ランク(上) 0.866(0.521–1.439) 0.579
普段の自覚症状ランク(下) 0.806(0.506–1.282) 0.382 普段の自覚症状ランク(下) 0.983(0.634–1.523) 0.937
外れる場合(上) 0.749(0.394–1.422) 0.376 外れる場合(上) 0.782(0.425–1.441) 0.431
外れる場合(下) 0.859(0.510–1.445) 0.566 外れる場合(下) 0.974(0.591–1.603) 0.917
FOT検査時の状態(上) 1.470(0.438–4.933) 0.533 FOT検査時の状態(上) 1.134(0.341–3.769) 0.838
FOT検査時の状態(下) 1.650(0.552–4.936) 0.370 FOT検査時の状態(下) 2.687(0.697–10.360) 0.151
口蓋の有無(義歯の種類) 0.598(0.181–1.978) 0.400 口蓋の有無(義歯の種類) 0.899(0.276–2.929) 0.859
義歯の本数(上) 0.996(0.889–1.115) 0.941 義歯の本数(上) 1.027(0.917–1.149) 0.644
義歯の本数(下) 1.037(0.917–1.174) 0.559 義歯の本数(下) 1.062(0.940–1.201) 0.335
R5 Ex 普段の自覚症状(上) 1.263(0.366–4.362) 0.712 R15 Ex 普段の自覚症状(上) 2.118(0.595–7.541) 0.247
普段の自覚症状(下) 0.833(0.264–2.633) 0.756 普段の自覚症状(下) 1.328(0.419–4.209) 0.630
普段の自覚症状ランク(上) 0.725(0.432–1.217) 0.223 普段の自覚症状ランク(上) 0.881(0.532–1.457) 0.621
普段の自覚症状ランク(下) 0.751(0.478–1.180) 0.214 普段の自覚症状ランク(下) 0.881(0.567–1.367) 0.571
外れる場合(上) 0.736(0.401–1.348) 0.321 外れる場合(上) 0.851(0.470–1.540) 0.594
外れる場合(下) 0.792(0.477–1.314) 0.366 外れる場合(下) 0.887(0.538–1.462) 0.637
FOT検査時の状態(上) 1.000(0.301–3.321) 1.000 FOT検査時の状態(上) 1.065(0.320–3.536) 0.919
FOT検査時の状態(下) 4.455(0.691–28.740) 0.116 FOT検査時の状態(下) 4.775(0.730–31.245) 0.103
口蓋の有無(義歯の種類) 0.928(0.284–3.028) 0.901 口蓋の有無(義歯の種類) 0.813(0.249–2.654) 0.732
義歯の本数(上) 1.022(0.913–1.143) 0.710 義歯の本数(上) 1.009(0.902–1.129) 0.878
義歯の本数(下) 1.028(0.910–1.160) 0.660 義歯の本数(下) 1.010(0.895–1.140) 0.869
R5 In 普段の自覚症状(上) 1.313(0.358–4.822) 0.681 R15 In 普段の自覚症状(上) 1.232(0.353–4.299) 0.743
普段の自覚症状(下) 0.769(0.218–2.712) 0.683 普段の自覚症状(下) 2.000(0.618–6.468) 0.247
普段の自覚症状ランク(上) 0.578(0.298–1.119) 0.104 普段の自覚症状ランク(上) 0.655(0.369–1.163) 0.148
普段の自覚症状ランク(下) 0.696(0.405–1.198) 0.191 普段の自覚症状ランク(下) 1.002(0.641–1.567) 0.993
外れる場合(上) 0.789(0.396–1.573) 0.502 外れる場合(上) 0.626(0.309–1.268) 0.193
外れる場合(下) 0.600(0.304–1.184) 0.141 外れる場合(下) 0.839(0.494–1.426) 0.517
FOT検査時の状態(上) 1.968(0.573–6.757) 0.282 FOT検査時の状態(上) 1.470(0.438–4.933) 0.533
FOT検査時の状態(下) 2.158(0.706–6.593) 0.177 FOT検査時の状態(下) 1.650(0.552–4.936) 0.370
口蓋の有無(義歯の種類) 0.404(0.115–1.427) 0.159 口蓋の有無(義歯の種類) 1.102(0.328–3.703) 0.875
義歯の本数(上) 0.977(0.869–1.099) 0.703 義歯の本数(上) 1.054(0.936–1.186) 0.389
義歯の本数(下) 0.992(0.873–1.128) 0.905 義歯の本数(下) 1.094(0.961–1.245) 0.175
R10 Ave 普段の自覚症状(上) 2.025(0.561–7.307) 0.281 R20 Ave 普段の自覚症状(上) 2.118(0.595–7.541) 0.247
普段の自覚症状(下) 1.150(0.336–3.932) 0.824 普段の自覚症状(下) 2.714(0.819–9.000) 0.103
普段の自覚症状ランク(上) 0.777(0.435–1.388) 0.395 普段の自覚症状ランク(上) 0.940(0.570–1.552) 0.810
普段の自覚症状ランク(下) 0.967(0.602–1.555) 0.891 普段の自覚症状ランク(下) 1.023(0.660–1.583) 0.920
外れる場合(上) 0.990(0.525–1.868) 0.990 外れる場合(上) 0.932(0.517–1.678) 0.814
外れる場合(下) 1.107(0.665–1.871) 0.704 外れる場合(下) 1.076(0.653–1.773) 0.773
FOT検査時の状態(上) 2.136(0.617–7.401) 0.231 FOT検査時の状態(上) 1.000(0.301–3.321) 1.000
FOT検査時の状態(下) 2.328(0.756–7.170) 0.141 FOT検査時の状態(下) 2.376(0.625–9.030) 0.204
口蓋の有無(義歯の種類) 0.610(0.174–2.138) 0.440 口蓋の有無(義歯の種類) 1.169(0.359–3.808) 0.795
義歯の本数(上) 1.006(0.893–1.135) 0.916 義歯の本数(上) 1.053(0.940–1.180) 0.372
義歯の本数(下) 1.009(0.887–1.148) 0.886 義歯の本数(下) 1.096(0.967–1.242) 0.150
R10 Ex 普段の自覚症状(上) 1.569(0.454–5.422) 0.477 R20 Ex 普段の自覚症状(上) 1.750(0.505–6.062) 0.377
普段の自覚症状(下) 1.063(0.337–3.352) 0.918 普段の自覚症状(下) 2.418(0.745–7.845) 0.142
普段の自覚症状ランク(上) 0.873(0.527–1.448) 0.600 普段の自覚症状ランク(上) 0.926(0.559–1.532) 0.764
普段の自覚症状ランク(下) 0.885(0.569–1.375) 0.586 普段の自覚症状ランク(下) 1.086(0.701–1.682) 0.713
外れる場合(上) 0.817(0.448–1.489) 0.509 外れる場合(上) 0.943(0.522–1.703) 0.846
外れる場合(下) 0.929(0.564–1.531) 0.773 外れる場合(下) 1.182(0.716–1.953) 0.513
FOT検査時の状態(上) 1.134(0.341–3.769) 0.838 FOT検査時の状態(上) 1.134(0.341–3.769) 0.838
FOT検査時の状態(下) 5.126(0.772–34.053) 0.091 FOT検査時の状態(下) 5.126(0.772–34.053) 0.091
口蓋の有無(義歯の種類) 0.713(0.218–2.330) 0.576 口蓋の有無(義歯の種類) 0.899(0.276–2.929) 0.859
義歯の本数(上) 1.010(0.903–1.129) 0.869 義歯の本数(上) 1.037(0.926–1.162) 0.527
義歯の本数(下) 1.008(0.894–1.138) 0.891 義歯の本数(下) 1.030(0.912–1.163) 0.633
R10 In 普段の自覚症状(上) 0.945(0.243–3.673) 0.935 R20 In 普段の自覚症状(上) 0.984(0.284–3.410) 0.980
普段の自覚症状(下) 0.885(0.248–3.153) 0.850 普段の自覚症状(下) 3.143(0.954–10.356) 0.060
普段の自覚症状ランク(上) 0.480(0.226–1.018) 0.056 普段の自覚症状ランク(上) 0.791(0.468–1.338) 0.382
普段の自覚症状ランク(下) 0.744(0.435–1.274) 0.282 普段の自覚症状ランク(下) 1.043(0.672–1.620) 0.850
外れる場合(上) 0.633(0.286–1.403) 0.260 外れる場合(上) 0.787(0.422–1.467) 0.451
外れる場合(下) 0.636(0.323–1.249) 0.188 外れる場合(下) 1.070(0.649–1.764) 0.790
FOT検査時の状態(上) 1.968(0.573–6.757) 0.282 FOT検査時の状態(上) 1.288(0.386–4.296) 0.681
FOT検査時の状態(下) 2.158(0.706–6.593) 0.177 FOT検査時の状態(下) 3.055(0.779–11.983) 0.109
口蓋の有無(義歯の種類) 0.514(0.144–1.840) 0.306 口蓋の有無(義歯の種類) 1.442(0.432–4.812) 0.552
義歯の本数(上) 1.000(0.885–1.129) 0.997 義歯の本数(上) 1.089(0.965–1.229) 0.167
義歯の本数(下) 1.017(0.891–1.160) 0.803 義歯の本数(下) 1.149(1.005–1.314) 0.042
Table 7  ロジスティック回帰分析(レジスタンス2)
Examination
item
Parameters Odds ratio(95% CI) p-value Examination
item
Parameters Odds ratio(95% CI) p-value
R25 Ave 普段の自覚症状(上) 1.750(0.505–6.062) 0.377 R30 In 普段の自覚症状(上) 1.569(0.454–5.422) 0.477
普段の自覚症状(下) 3.500(1.044–11.734) 0.042 普段の自覚症状(下) 4.550(1.301–15.909) 0.018
普段の自覚症状ランク(上) 1.005(0.639–1.742) 0.833 普段の自覚症状ランク(上) 1.136(0.686–1.879) 0.621
普段の自覚症状ランク(下) 1.141(0.735–1.771) 0.556 普段の自覚症状ランク(下) 1.326(0.843–2.088) 0.222
外れる場合(上) 0.943(0.522–1.703) 0.846 外れる場合(上) 1.073(0.596–1.933) 0.814
外れる場合(下) 1.263(0.761–2.097) 0.366 外れる場合(下) 1.288(0.772–2.148) 0.332
FOT検査時の状態(上) 2.680(0.621–11.572) 0.187 FOT検査時の状態(上) 5.261(0.697–39.703) 0.107
FOT検査時の状態(下) 2.687(0.697–10.360) 0.151 FOT検査時の状態(下) 2.526(0.660–9.665) 0.176
口蓋の有無(義歯の種類) 1.294(0.395–4.241) 0.671 口蓋の有無(義歯の種類) 2.143(0.640–7.179) 0.216
義歯の本数(上) 1.062(0.947–1.192) 0.305 義歯の本数(上) 1.116(0.989–1.259) 0.076
義歯の本数(下) 1.084(0.957–1.227) 0.206 義歯の本数(下) 1.136(0.998–1.293) 0.053
R25 Ex 普段の自覚症状(上) 1.569(0.454–5.422) 0.477 R35 Ave 普段の自覚症状(上) 2.957(0.823–10.628) 0.097
普段の自覚症状(下) 3.077(0.924–10.250) 0.067 普段の自覚症状(下) 1.923(0.601–6.151) 0.270
普段の自覚症状ランク(上) 0.996(0.604–1.644) 0.988 普段の自覚症状ランク(上) 1.119(0.677–1.850) 0.662
普段の自覚症状ランク(下) 1.326(0.843–2.088) 0.222 普段の自覚症状ランク(下) 1.038(0.670–1.609) 0.867
外れる場合(上) 0.896(0.496–1.619) 0.716 外れる場合(上) 1.190(0.659–2.149) 0.564
外れる場合(下) 1.601(0.926–2.768) 0.092 外れる場合(下) 1.089(0.661–1.793) 0.738
FOT検査時の状態(上) 2.500(0.585–10.962) 0.217 FOT検査時の状態(上) 1.288(0.386–4.296) 0.681
FOT検査時の状態(下) 2.586(0.680–9.235) 0.999 FOT検査時の状態(下) 1.463(0.492–4.347) 0.494
口蓋の有無(義歯の種類) 1.025(0.315–3.337) 0.967 口蓋の有無(義歯の種類) 1.134(0.346–3.721) 0.836
義歯の本数(上) 1.019(0.911–1.140) 0.736 義歯の本数(上) 1.042(0.929–1.168) 0.483
義歯の本数(下) 1.005(0.891–1.133) 0.940 義歯の本数(下) 1.074(0.948–1.216) 0.263
R25 In 普段の自覚症状(上) 1.056(0.308–3.612) 0.931 R35 Ex 普段の自覚症状(上) 0.587(0.155–2.223) 0.433
普段の自覚症状(下) 4.55(1.301–15.909) 0.018 普段の自覚症状(下) 0.213(0.052–0.875) 0.032
普段の自覚症状ランク(上) 0.996(0.604–1.644) 0.988 普段の自覚症状ランク(上) 1.017(0.606–1.704) 0.950
普段の自覚症状ランク(下) 1.258(0.804–1.969) 0.315 普段の自覚症状ランク(下) 0.665(0.395–1.119) 0.124
外れる場合(上) 0.896(0.496–1.619) 0.716 外れる場合(上) 1.019(0.556–1.867) 0.952
外れる場合(下) 1.128(0.684–1.860) 0.637 外れる場合(下) 0.633(0.344–1.165) 0.142
FOT検査時の状態(上) 5.261(0.697–39.703) 0.107 FOT検査時の状態(上) 0.936(0.271–3.235) 0.917
FOT検査時の状態(下) 2.526(0.660–9.665) 0.176 FOT検査時の状態(下) 0.313(0.052–1.902) 0.207
口蓋の有無(義歯の種類) 2.143(0.640–7.719) 0.216 口蓋の有無(義歯の種類) 1.165(0.341–3.977) 0.807
義歯の本数(上) 1.009(0.976–1.237) 0.118 義歯の本数(上) 0.954(0.850–1.071) 0.422
義歯の本数(下) 1.146(1.006–1.306) 0.041 義歯の本数(下) 0.888(0.779–1.011) 0.073
R30 Ave 普段の自覚症状(上) 2.639(0.700–9.945) 0.152 R35 In 普段の自覚症状(上) 2.941(0.780–11.094) 0.111
普段の自覚症状(下) 4.750(1.284–17.572) 0.020 普段の自覚症状(下) 2.400(0.726–7.935) 0.151
普段の自覚症状ランク(上) 1.249(0.743–2.099) 0.401 普段の自覚症状ランク(上) 1.425(0.837–2.427) 0.192
普段の自覚症状ランク(下) 1.479(0.911–2.401) 0.113 普段の自覚症状ランク(下) 1.185(0.758–1.853) 0.456
外れる場合(上) 1.213(0.660–2.229) 0.534 外れる場合(上) 1.767(0.888–3.518) 0.105
外れる場合(下) 1.490(0.857–2.589) 0.157 外れる場合(下) 0.963(0.585–1.584) 0.881
FOT検査時の状態(上) 4.500(0.614–32.999) 0.139 FOT検査時の状態(上) 1.470(0.421–5.140) 0.546
FOT検査時の状態(下) 4.162(0.654–26.491) 0.131 FOT検査時の状態(下) 1.163(0.394–3.432) 0.785
口蓋の有無(義歯の種類) 1.526(0.466–5.002) 0.485 口蓋の有無(義歯の種類) 1.355(0.409–4.356) 0.632
義歯の本数(上) 1.063(0.948–1.191) 0.295 義歯の本数(上) 1.049(0.937–1.174) 0.408
義歯の本数(下) 1.079(0.953–1.221) 0.228 義歯の本数(下) 1.094(0.966–1.239) 0.158
R30 Ex 普段の自覚症状(上) 2.118(0.595–7.541) 0.247
普段の自覚症状(下) 2.714(0.819–9.000) 0.103
普段の自覚症状ランク(上) 1.072(0.649–1.771) 0.787
普段の自覚症状ランク(下) 1.130(0.727–1.757) 0.586
外れる場合(上) 0.932(0.517–1.678) 0.814
外れる場合(下) 1.412(0.832–2.397) 0.201
FOT検査時の状態(上) 1.000(0.301–3.321) 1.000
FOT検査時の状態(下) 4.455(0.691–28.740) 0.116
口蓋の有無(義歯の種類) 0.975(0.300–3.175) 0.967
義歯の本数(上) 1.029(0.920–1.151) 0.619
義歯の本数(下) 1.079(0.953–1.220) 0.230
Table 8  ロジスティック回帰分析(リアクタンス)
Examination item Parameters Odds ratio(95% CI) p-value Examination item Parameters Odds ratio(95% CI) p-value
X5 Ave 普段の自覚症状(上) 1.056(0.308–3.612) 0.931 X20 In 普段の自覚症状(上) 1.643(0.475–5.680) 0.433
普段の自覚症状(下) 2.133(0.660–6.888) 0.205 普段の自覚症状(下) 2.500(0.770–8.121) 0.127
普段の自覚症状ランク(上) 1.214(0.731–2.016) 0.455 普段の自覚症状ランク(上) 0.965(0.579–1.608) 0.891
普段の自覚症状ランク(下) 0.885(0.569–1.375) 0.586 普段の自覚症状ランク(下) 1.049(0.674–1.633) 0.831
外れる場合(上) 1.420(0.766–2.633) 0.265 外れる場合(上) 0.915(0.499–1.677) 0.775
外れる場合(下) 0.991(0.603–1.630) 0.972 外れる場合(下) 0.741(0.429–1.280) 0.282
FOT検査時の状態(上) 1.065(0.320–3.536) 0.919 FOT検査時の状態(上) 0.599(0.146–2.451) 0.476
FOT検査時の状態(下) 1.231(0.417–3.636) 0.707 FOT検査時の状態(下) 1.145(0.388–3.379) 0.807
口蓋の有無(義歯の種類) 3.169(0.912–11.004) 0.069 口蓋の有無(義歯の種類) 1.262(0.377–4.222) 0.706
義歯の本数(上) 1.127(0.995–1.275) 0.059 義歯の本数(上) 1.057(0.939–1.191) 0.359
義歯の本数(下) 1.195(1.040–1.372) 0.012 義歯の本数(下) 1.057(0.932–1.199) 0.384
X5 In 普段の自覚症状(上) 1.846(0.531–6.420) 0.335 X25 Ave 普段の自覚症状(上) 0.850(0.248–2.911) 0.796
普段の自覚症状(下) 2.875(0.875–9.448) 0.082 普段の自覚症状(下) 3.529(1.020–12.207) 0.046
普段の自覚症状ランク(上) 1.096(0.659–1.824) 0.724 普段の自覚症状ランク(上) 0.725(0.432–1.217) 0.223
普段の自覚症状ランク(下) 0.951(0.606–1.493) 0.826 普段の自覚症状ランク(下) 1.571(0.961–2.569) 0.071
外れる場合(上) 1.060(0.584–1.927) 0.847 外れる場合(上) 0.601(0.316–1.144) 0.121
外れる場合(下) 1.180(0.713–1.953) 0.520 外れる場合(下) 1.027(0.624–1.691) 0.917
FOT検査時の状態(上) 1.000(0.290–3.454) 1.000 FOT検査時の状態(上) 0.638(0.182–2.239) 0.483
FOT検査時の状態(下) 1.215(0.411–3.592) 0.725 FOT検査時の状態(下) 1.513(0.480–4.768) 0.479
口蓋の有無(義歯の種類) 2.457(0.681–8.864) 0.170 口蓋の有無(義歯の種類) 2.325(0.696–7.764) 0.170
義歯の本数(上) 1.152(1.001–1.328) 0.049 義歯の本数(上) 1.083(0.964–1.217) 0.179
義歯の本数(下) 1.165(1.010–1.344) 0.036 義歯の本数(下) 1.044(0.924–1.178) 0.491
X20 Ave 普段の自覚症状(上) 0.682(0.198–2.347) 0.544 X25 Ex 普段の自覚症状(上) 0.519(0.097–2.768) 0.442
普段の自覚症状(下) 4.200(1.138–15.496) 0.031 普段の自覚症状(下) 0.333(0.064–1.749) 0.194
普段の自覚症状ランク(上) 0.593(0.345–1.019) 0.059 普段の自覚症状ランク(上) 1.029(0.562–1.881) 0.927
普段の自覚症状ランク(下) 1.243(0.785–1.969) 0.354 普段の自覚症状ランク(下) 0.779(0.429–1.412) 0.410
外れる場合(上) 0.597(0.317–1.123) 0.110 外れる場合(上) 1.550(0.811–2.963) 0.185
外れる場合(下) 0.876(0.531–1.444) 0.603 外れる場合(下) 1.098(0.612–1.971) 0.754
FOT検査時の状態(上) 0.560(0.158–1.986) 0.369 FOT検査時の状態(上) 1.702(0.483–5.997) 0.408
FOT検査時の状態(下) 1.349(0.430–4.232) 0.608 FOT検査時の状態(下) 1.425(0.451–4.506) 0.546
口蓋の有無(義歯の種類) 1.211(0.369–3.975) 0.752 口蓋の有無(義歯の種類) 0.458(0.113–1.859) 0.275
義歯の本数(上) 1.032(0.922–1.155) 0.587 義歯の本数(上) 0.931(0.820–1.058) 0.273
義歯の本数(下) 1.039(0.921–1.174) 0.533 義歯の本数(下) 1.011(0.874–1.169) 0.886
X20 Ex 普段の自覚症状(上) 0.729(0.204–2.602) 0.626 X25 In 普段の自覚症状(上) 1.176(0.343–4.029) 0.796
普段の自覚症状(下) 1.750(0.546–5.609) 0.346 普段の自覚症状(下) 5.200(1.475–18.332) 0.010
普段の自覚症状ランク(上) 0.781(0.458–1.331) 0.364 普段の自覚症状ランク(上) 0.754(0.447–1.272) 0.290
普段の自覚症状ランク(下) 1.356(0.864–2.130) 0.185 普段の自覚症状ランク(下) 1.406(0.889–2.225) 0.146
外れる場合(上) 0.749(0.394–1.422) 0.376 外れる場合(上) 0.708(0.378–1.328) 0.282
外れる場合(下) 0.920(0.551–1.536) 0.750 外れる場合(下) 1.182(0.716–1.953) 0.513
FOT検査時の状態(上) 1.000(0.290–3.454) 1.000 FOT検査時の状態(上) 0.490(0.117–2.044) 0.328
FOT検査時の状態(下) 0.884(0.283–2.763) 0.832 FOT検査時の状態(下) 1.303(0.440–3.854) 0.633
口蓋の有無(義歯の種類) 1.262(0.377–4.222) 0.706 口蓋の有無(義歯の種類) 1.556(0.471–5.140) 0.468
義歯の本数(上) 1.046(0.930–1.177) 0.455 義歯の本数(上) 1.054(0.938–1.184) 0.376
義歯の本数(下) 1.020(0.901–1.154) 0.756 義歯の本数(下) 1.064(0.940–1.204) 0.329
Table 9  交絡因子での調整
Examination item Parameters Crude OR(95% CI) Adjusted OR(95% CI)
R20 In 義歯の本数(下) 1.149(1.005–1.314) 1.178(1.017–1.365)
R25 Ave 普段の自覚症状(下) 3.5(1.044–11.734) 3.825(1.073–13.636)
R25 In 普段の自覚症状(下) 4.55(1.301–15.909) 4.367(1.212–15.732)
義歯の本数(下) 1.146(1.006–1.306) 1.161(1.010–1.334)
R30 Ave 普段の自覚症状(下) 4.75(1.284–17.572) 5.904(1.469–23.724)
R30 In 普段の自覚症状(下) 4.55(1.301–15.909) 4.835(1.311–17.842)
X5 Ave 義歯の本数(下) 1.195(1.040–1.372) 1.235(1.052–1.450)
X5 In 義歯の本数(上) 1.152(1.001–1.328) 1.227(1.031–1.461)
義歯の本数(下) 1.165(1.010–1.344) 1.229(1.034–1.462)
X20 Ave 普段の自覚症状(下) 4.2(1.138–15.496) 4.848(1.246–18.858)
X25 Ave 普段の自覚症状(下) 3.529(1.020–12.207) 3.724(1.008–13.759)
X25 In 普段の自覚症状(下) 5.2(1.475–18.332) 6.000(1.570–22.929)

IV  考察

FOTの原理として,装置から発生される周波数のうち,高周波は早く減衰し,低周波ほど減衰せずに遠くまで到達する特徴を持つ。そのため,高周波は中枢側,低周波は肺全体を反映していると考えられている16),17)。また計測されるレジスタンス成分は粘性抵抗と考えられ,主成分は気道抵抗であるがFOTでは胸郭の粘性成分との分別はできないとされている。一方リアクタンス成分は硬さの性質である弾性抵抗であり,FOTで計測されるリアクタンスは主に空気の抵抗による慣性抵抗を合わせた成分であると考えられ,陰性と陽性の場合がある2),7),19)

今回の検討結果から,測定数値が義歯装着群より義歯未装着群にて有意に高値となった結果については,疾患別の症例数に違いが見られた。義歯装着の原因の多くは,歯周病であることが知られている。さらに疫学的にCOPDとの関連も報告されており,COPD患者と非COPD患者との比較ではCOPD患者群において歯周病患者が多かったと報告している20)~23)。本検討でも,義歯装着群はCOPDが最も多く,義歯未装着群ではCOPDよりもBAが多かった。病態的特徴として,COPDでは末梢気道病変による気流閉塞のため,肺全体を反映する低周波(R5)は高く,中枢側を反映する高周波(R20)が低くなり,結果としてR5-R20が上昇すると考えられていた。しかし最近では,R5-R20の上昇は周波数依存性を示すものであり,肺胞破壊による不均等換気を反映するものと考えられている。また,BAは気道が狭窄するため全体のレジスタンス成分が上昇すると言われている 8),9),11),16),19),24)。従って病態の程度や個人差はあるが,COPDが多い義歯装着群よりもBAが多い義歯未装着群において,測定数値特にレジスタンス成分が高値になったと推測される。

義歯装着患者での義歯の有無による検討結果では,有意差が明らかとなった項目はほとんどのレジスタンス成分と数項目のリアクタンス成分であり,義歯装着時はレジスタンス成分である粘性抵抗が大きく影響する可能性が示唆された。

義歯の装着状態に関する検討で,レジスタンス成分では20 Hz以上の高周波において下義歯の自覚症状と義歯数が,リアクタンス成分では低周波にて上下の義歯数,高周波は下義歯の自覚症状が影響しており,その多くはAveとInであった(Table 9)。レジスタンス成分に関して,影響したパラメータは下義歯の自覚症状と本数であったことから,義歯を装着した際,下義歯の本数が多く,下義歯の状態が不安定な場合は口腔内に力が入り口腔周辺や喉周囲の筋肉が硬直し気道内腔が狭くなったことで気道抵抗である粘性抵抗が増加し,中枢側を示唆する高周波に影響を及ぼしたものと考えられた。リアクタンス成分に関しては,一般に弾性抵抗に基づくリアクタンス成分が大きければ陰性(マイナス側)に,慣性抵抗に基づくリアクタンス成分が大きければ陽性(プラス側)へ絶対値が大きくなる9),24)。今回の結果では義歯装着時と離脱時を比較した場合,装着時にX5である低周波はプラス側へ,X20以上の高周波はマイナス側へと推移した。このことより,低周波では上下の義歯数が影響していることから義歯数が多いほど口腔内の空気抵抗が増大し慣性抵抗が増加したものと考えられ,高周波では口腔付近の筋肉の硬直による弾性抵抗の増加が示唆された。しかし,リアクタンス成分は陰性の要因である弾性抵抗と陽性の要因である慣性抵抗を合わせた成分であるため1つの成分のみに影響があるとは断定できず,あくまでも推測にすぎない。またほとんどの項目においてAve,Inが影響していたことでは,義歯が不安定な場合は呼気よりも吸気の方が不安定となり吸気が影響するAve,Inにて数値が変動したものと考えられた。

義歯離脱時の測定では歯茎で直接マウスピースを咥えることとなり,口腔内容積や口腔径の減少に伴い各種レジスタンス値は上昇することが考えられる。しかし,今回の検討では下義歯の本数,自覚症状による影響を一部認めるに留まった。このことは歯茎で直接マウスピースを咥え,口に力が入った場合でも口蓋の有無による影響はないことを示唆している。つまり義歯離脱時では,口蓋がないため口腔内容積は増加するが歯茎でマウスピースを咥えることで口腔内容積が減少する結果,口腔内容積の変化は口蓋のある義歯装着時と比較し影響を与えない程度の変化であったと推測される。

また交絡因子により調整した結果が調整前とほぼ同様なことから年齢,性別,体格による影響もなく,義歯装着による数値の変動は義歯の不安定性であることが示唆された。

V  結語

広域周波オシレーション法は,義歯装着によりレジスタンス成分は高値,リアクタンス成分では低周波は高値,高周波は低値となることが示唆された。義歯装着は数値に影響することを念頭に置く必要があると考えられる。

COI開示

本論文に関連し,開示すべきCOI 状態にある企業等はありません。

謝辞

本研究を行うにあたりご協力,ご指導を頂きました当院歯科医師,大原直子先生に深謝致します。

文献
 
© 2020 一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会
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