医学検査
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技術論文
高尿糖検体における屈折率法尿比重補正の有用性と限界―重量法を基準とした検討―
岡 有希, 上野 嘉彦, 森田 賢史, 石田 真理子, 石田 秀和, 蔵野 信, 大倉 宏之, 菊地 良介
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2026 年 75 巻 3 号 p. 573-579

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抄録

高尿糖・高蛋白尿においては,尿比重測定に影響を与えることが知られており,屈折率法では定量値に基づいた補正が望ましいとされている。今回,重量法と屈折率法,試験紙法の3法の測定を実施し,尿糖陽性時の補正係数に関する検討を主とし,併せて蛋白補正係数に関しても検討を行った。評価内容は,重量法を基準とし,屈折率法との関係をDeming回帰分析およびBland-Altman解析により評価し,試験紙法との比較にはSpearmanの順位相関係数を用いた。その結果,補正前屈折率法は重量法に対し系統誤差を示した。糖補正後,糖および蛋白補正後(以下,糖・蛋白補正後)屈折率法では比例誤差が認められ,高比重域で負の乖離を示した。一方,蛋白補正後屈折率法は重量法との一致性が最も良好であった。Bland-Altman解析では,糖補正後および糖・蛋白補正後屈折率法において95%一致限界の拡大と高比重域での負の乖離が確認され,これらすべては糖4+の症例であった。試験紙法との相関は,糖補正後および糖・蛋白補正後屈折率法で高値を示した。本検討により,屈折率法における補正は一部条件下で有用であるが,高濃度尿糖では過補正による乖離が生じる可能性がある。定量値に即した補正係数の検討が望まれ,尿比重の評価においては,測定法ごとの特性と限界を理解した上で,臨床状況に応じた解釈を行うことが重要であることが示唆された。

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