本研究では,採血室利用者における待ち時間の実態と改善ニーズを把握することを目的として,アンケート調査を実施し,クラスター分析を用いて評価傾向の分類を行った。調査は,2024年11月18日から11月29日までの10日間に,当院採血室を利用した外来患者およびその付き添いを対象に,無記名自記式アンケートにより実施した。有効回答数は1,568件であった。その結果,整理券配布までの待ち時間の平均は17.79分,整理券配布後から採血実施までの待ち時間の平均は27.14分であり,それぞれ約半数および約60%の利用者が「長い」と感じていることが明らかとなった。また,「長い」と感じる時間の目安はそれぞれ約16分および約25分であった。待ち時間短縮策としては,採血者数や採血台数の増加を求める意見が多くみられた。さらに,クラスター分析により,待ち時間を長いと評価する群と比較的許容的な群に分類され,待ち時間を長いと感じる群では改善策への要望が強い傾向が認められた。以上より,採血室における待ち時間は患者満足度に大きく影響する要因であり,クラスター分析は利用者の評価傾向を把握し,業務改善の優先順位を検討するうえで有用な手法である可能性が示唆された。