2012 年 16 巻 2 号 p. 119-129
急性期病院における新卒看護師の勤務継続を困難にする要因を明らかにすることを目的として,同県内3病院の2008・2009年度に就職した看護師の職場適応状況と支援状況について質問紙調査を実施した.対象者532名中有効回答は445名(83.6%)であった.それにより以下の3点が明らかになった.①急性期病院の新卒看護師の職場適応を困難にする要因で最も多いのは,看護技術に関することであり,中でも「患者の急変時の対応」や「重症患者の対応」であった.②勤務継続を困難にする時期は,就職約3ヶ月の6月頃で最も高く,それ以後も約3ヶ月毎に勤務継続を困難にする時期があった.③新卒看護師が仕事を継続する上で効果的に支援してもらったと思う人として,プリセプターと先輩看護師が最も多かった.