2001 年 4 巻 2 号 p. 20-31
本研究は,日本の看護職のためのアサーティブネス・トレーニングプログラムを開発する研究の一部として行われたものであり,「日本の看護職のアサーティブネス傾向測定ツール」を開発し,その内容妥当性を検討することを目的としている.
まず,既存の3ツールを検討した後,アサーティブにおいて必要な9つの権利をもとに,アサーティブネス,攻撃的なノン・アサーティブネス,受身的なノン・アサーティブネスの3つのコミュニケーションスタイルを表す合計27の設問を作成した.設問は,日本の看護職が日常的に遭遇するであろう状況を示している.作成した設問はランダムに配置し,4段階のライカートスケールで答えるツールとした.次にアサーティブネス研究に携わったことのある2名の看護管理職と1名の看護研究者によるツールの内容妥当性の検討を依頼した.さらに,設問の設定状況と臨床現場の状況との整合性やツールの答え易さを確認するために,13名の臨床経験のある看護系大学院生を対象にパイロットスタディを実施した.その結果,臨床状況を反映した簡便で有用なツールであることが確認された.最後に,アサーティブネス・トレーニングに参加した32名の看護職にトレーニングの前後でツールに答えてもらうとともに,回答後にトレーニング前後のアサーティブネス傾向の変化についてグループで討議をしてもらった.その結果,グループで討議された内容とツールから読みとれるアサーティブネス傾向の変化はほぼ一致しており,ツールの内容妥当性を支持すると考えられた.