日本看護管理学会誌
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看護職の人事考課の現状と認識
松岡 緑
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2002 年 6 巻 1 号 p. 26-36

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抄録

本研究の目的は,病院の看護管理の最高責任者を対象に人事考課の実態と認識を明らかにすることである.九州北部3県の100床以上の病院の看護管理者203名(2000年度)と199名(2001年度)を対象に自記式質問表を用いて郵送法にて調査を実施した.調査内容は,①看護職の人事考課の現状,②人事考課の内容と必要性で構成し,次の結果を得た.

1)人事考課を実施している病院は,31.7%(2000年度),40.2%(2001年度)であった.

2)人事考課の目的は,2000年度,2001年度ともに「賞与の決定」「職員の能力開発・人材育成」「昇格・昇進の決定」「適正配置のための基礎資料」「職員・職場の活性化」であった.

3)人事考課基準を作成している病院は6割で,人事考課の方法は,「相対評価」67.7%(2000年度),55.0%(2001年度),「絶対評価」は,30.8%(2000年度),36.3%(2001年度)であった.

4)ほとんどの看護管理者が人事考課制度について必要性を認識していたが,実施していない主な理由に,「病院に人事考課制度がない」,「実施方法がわからない」をあげていた.看護部長の人事考課に関する認識不足が明らかになった.

以上のことから,人事考課を看護職者個人の意思と適性に基づいた能力開発と人材活用の目的で導入するためには,看護管理者の人事考課に関する教育の必要性が示唆された.

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© 2002 一般社団法人 日本看護管理学会
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