本研究の目的は臨床における湯たんぽの使用状況と熱傷事故の実態調査から、湯たんぽに関する看護技術および看護技術教育の内容を安全の観点から再検討することである。419病院に所属する838人(各機関2人)の看護師を対象に質間紙調在を実施し、509人から有効回答が得られた(有効回答率60.7%)。データ分析の結果以下のことが明らかになった。
所属病棟における過去5年間での湯たんぽによる熱傷事故の総件数は129件であった。熱傷事故の原因には、湯たんぼを身体から離して貼用したにも関わらず直接接触してしまったことが最も多く記載されていた。湯たんぽ作成時、使用する湯の温度を測定しない人は363人(92.6%)であり、熱湯を少しうすめた程度の湯を用いると回答した人もみられた。湯たんぽ貼用後、観察をしない人は40人(10.2%)であった。湯たんぽによる熱傷を予防するためには、接触しても安全となるような貼用方法や観察の時期などを再検討する必要性が示唆された。