2019 年 28 巻 2 号 p. 11-23
〔目的〕出産育児経験をもつ看護学生の母性看護学実習における学びの構造を明らかにし、学習支援の示唆を得る。
〔方法〕看護専門学校3年生、出産育児経験のある学生15名を対象とし、グラウンデッド・セオリー・アプローチを用いた。
〔結果〕母性看護学実習における出産育児経験のある看護学生の学びの構造は、【行きたくない】、【期待と楽しみ】、【比較と振り返り】、【同じ思いをさせたくない】、【寄り添って共感する】、【羨ましさと劣等感】、【経験を活かしたケア】、【支援の困難さ】、【自己の考えを押し通す】、【否定的な母親としてのアイデンティティ】、【母親としてのアイデンティティ再構築】、【看護職としてのアイデンティティ形成への影響】という12のカテゴリーが抽出された。
〔考察〕出産育児経験のある学生への実習支援として、学生自身の出産育児経験の振り返りとディブリーフィングによって、母親としてのアイデンティティの再構築支援が必要である。さらに、自分の心情や経験を重ねるのではなく、真の共感的理解をしながらケアしていけるように支援することが重要と考える。