日本看護学教育学会誌
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研究報告
看護専門学校の若手教員による講義の授業案を改善するための取り組み
近藤 奈緒子白水 眞理子宮芝 智子
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2020 年 30 巻 2 号 p. 37-48

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抄録

要旨:

〔目的〕看護専門学校の若手教員が講義の授業案を改善するために行っている取り組みを明らかにし、若手教員が活用可能な授業案の充実に資する知見や授業運営に伴う困難を乗り越えるための示唆を得る。

〔方法〕3年課程看護専門学校で同一内容の看護学の講義を2回以上担当し、授業案改善の経験を持つ教育経験1年以上5年未満の専任教員5名を対象とした。半構造化面接によりデータ収集を行い、質的記述的に分析した。

〔結果〕若手教員は、【授業の関連性、意図を考慮し講義内容の精選を繰り返す】、【後続する演習や実習との連動性を高めるために説明や教材を追加する】、【講義内容を印象づける教材や学習方法を取り入れる】等の授業案の改善に取り組んでいた。

〔考察〕教材の本質を探究し、学生の反応や他授業への関与を問題解決的に講義内容精選に結びつける能力、看護への関心や看護実践能力を高める教授・学習方法の適用を検討することの重要性が示唆された。

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© 2020 一般社団法人 日本看護学教育学会
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