2021 年 31 巻 2 号 p. 31-43
〔目的〕看護技術修得の初期段階にある学生の技術試験におけるリフレクションのパターンを明らかにすることによって、看護基礎教育の技術教育へ示唆を得る。
〔方法〕看護系大学入学後、初めての看護技術試験を受験した看護学生18名を研究協力者とし、記録用紙と半構造的面接のデータを質的帰納的に分析した。
〔結果〕看護技術修得の初期段階にある学生の技術試験におけるリフレクションとして5つのパターンが見いだされた。研究協力者のリフレクションは、他者の評価を受け入れ行為を修正するパターンが多くみられた。
〔考察〕看護基礎教育の技術教育において、教員は、学生の表現を手がかりに学生のリフレクションを捉え、学生が自己の経験を意味づけ評価し、看護の目的達成に向けて今後の取り組みの方向性が立てられるよう支援する必要性が示唆された。