2023 年 32 巻 3-2 号 p. 89-101
〔目的〕成人看護学実習(慢性期)において学生が受持ち対象者の理解が深まる契機となった体験と理解が深まるプロセスを学習者の視点から明らかにする。
〔方法〕成人看護学実習(慢性期)を履修した看護学生10名に半構造的面接を行い、質的記述的に分析した。
〔結果〕学生の理解のプロセスとして、最初に受持ち対象者を身体的側面から理解していた。受持ち対象者の理解が深まる契機となった体験は、【同じ時間を共有し、対象者の関心や疑問に対して関わることで関係構築】、【対象者の認識や本音を知る】、【対象者を一人の生活者として捉える】、【対象者の状況や背景に合わせたケアと対象者の反応による評価と発見の繰り返し】であり、学生は、対象者の理解をその時々で更新していた。
〔考察〕理解のプロセスにおいて、対象者の認識や本音を知ること、ケア提供後の対象者の反応から評価・省察することが、対象者の理解の深化に影響していたと考えられる。