1996 年 6 巻 1 号 p. 23-34
大学で看護学を履修する初期の学生17名を対象に自由記述で自己の病気体験と他者の病気体験に対する想像の内容とを調べ、記述内容の文脈を要約・分類することにより分折した。自己の病気体験は、体験した疾患などの事実、その時の対処行動、多様な気持の実感に大別された。中で多かったのは実感した気持の記述であり、その内容は苦痛、悩み、不安、さびしさ、悲しみなどであった。また、他者の病気体験への想像の内容は、病人の気持、病気の意味、必要な援助などに大別された。中で多かったのは、病人の気持であり、その内容は不安、恐怖、気弱になる、焦り、孤独感などであった。想像内容と関連が認められた実感内容は怒り、苦痛、焦り、辛さ、悲しみ、さびしさ、安心感などで、それらとの関連で想像された内容は主に、病気の意味の解釈や精神的な授助の必要性であった。