北ヨーロッパ研究
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論文
スウェーデンの対EU政策
五月女 律子
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ジャーナル オープンアクセス

2008 年 4 巻 p. 47-55

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抄録

スウェーデンの対EU政策においては、1990年代半ばまではECとどのように経済的に良好な関係を保つかが重要であり、1960年代から70年代初頭にかけてのEC加盟の是非に関する国内での議論の結果、加盟申請は見送られた。1995年のEU加盟後は、加盟国としてEUにどのように影響を及ぼすか、また自国にとって不利にならないようなEUレベルでの政策をいかに実現するかが、課題となっているといえる。スウェーデン政府はEUに対して、平和維持活動、環境保護、途上国援助、社会政策、男女平等、情報公開などの分野で積極的な働きかけを行っている。EU レベルでの政策に対して国内世論の支持が低い分野では、スウェーデン政府はEUに対して積極的に行動を起こせない場合もあるが、EU議長国の立場や欧州委員会での委員のポストで影響力を行使し、他の加盟国との協力や連携も進めつつ、EUの中での存在感とスウェーデンの目指す政策の実現を模索しているといえる。

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2008 『北ヨーロッパ研究』に掲載された著作物の著作権は,著者に帰属するものとします.
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