2021 年 10 巻 1 号 p. 32-42
目的:認知症の母親を介護する息子介護者の介護困難感を明らかにする。
方法:同居の息子介護者13名を対象に半構造化面接法を用い、質的記述分析を行った。
結果:介護困難感として、1.【認知症の母親を介護する自分自身の困難感】では、当り前のことができなくなる親の姿を見る苦悩や、親との関係性が失われていく悲しみなどの≪変貌する親を受け止めることの難しさ≫や、≪予測できない親の行動に振り回されるストレス≫などがあった。2.【認知症の母親への対応に関する介護困難感】では、≪異性の親の身体介護のやりにくさ≫や、仕事で自分が≪不在時の安全・安楽への心配≫などがあった。3.【社会的課題としての介護困難感】では、≪予測できない親の行動による仕事の制約≫や、親の年金で暮らしていることによる≪経済面への心配≫などがあった。
結論:認知症の母親を介護する息子介護者の介護困難感として、3カテゴリーが見出された。