日本在宅看護学会誌
Online ISSN : 2760-5019
Print ISSN : 2187-168X
研究
気管切開下陽圧換気(TPPV)を選択して在宅において生活する中で得てきたALS観
澁谷 春美, 上田 泉
著者情報
ジャーナル フリー

2023 年 11 巻 2 号 p. 68-78

詳細
抄録

目的:Tracheostomy Positive Pressure Ventilation(TPPV)を選択して、 在宅においてAmyotrophic Lateral Sclerosis(ALS)の疾患と向き合い生活しているALS患者の心のありよう、疾患や生活に対する考えなどのALS観を明らかにする。

方法:TPPVを選択したALS患者8名を対象に半構造化面接を実施し、その内容を質的帰納的に分析した。

結果:【ALSとともに生きていくことを目指す】、【命の儚さを自覚しているからこそ自分らしく生きる】、【家族や周囲の人々との絆を深めていることを実感する】、【誰もが平等で安心して生活していける社会にしたい】などのALS 観が抽出された。

結論:ALS患者は、命の儚さと瞬間の大切さを理解し、周囲の人々との絆を深めながら生きている。また、経験を活かし生活に必要なものを取り入れ、平等で安心して生活していける社会を目指し活動している。ALSは自分らしく生きていける疾患である。医療者は、ALS患者の考えや価値観を理解し、ともにALS患者が目指す社会を構築していく必要がある。

著者関連情報
© 2023 一般社団法人日本在宅看護学会
前の記事 次の記事
feedback
Top