2025 年 43 巻 4 号 p. 130-136
概要:外陰上皮内腫瘍(Vulvar intraepithelial neoplasia:VIN)は,扁平上皮癌の前癌状態であり外科的切除が第一選択となるが,病変のサイズや位置によっては高度な侵襲を伴う可能性がある.海外ではVINに対するイミキモド外用のランダム化比較試験が報告されつつあり,外科的切除と同等の治療効果が期待されている.今回,VINに対しイミキモド外用を行い,部分的奏効が得られた症例を経験したため報告する.
症例は59歳女性.外陰癌術後8年に術後断端である腟口周囲にVIN2を認め,経過観察されていた.徐々に病変の増大,進行を認め,術後11年目にVIN3に至ったため,積極的加療の方針とした.外科的切除は侵襲が高いと判断し,適応外使用ではあるが倫理審査委員会承認の上でイミキモド外用を行う方針とした.週2~3回のイミキモド外用を16週間行い,VIN1への部分的奏効が得られた.副作用は軽度の疼痛,排尿時痛を初期に認めたのみであり,その後症状は消失した.外陰部上皮内腫瘍に対し,イミキモドクリーム外用は比較的低侵襲でありながら治療効果を期待でき,治療選択肢の一つとなりうる.